赤蜻蛉(あかとんぼ)三秋 季語と歳時記 【子季語】 赤卒、秋茜、深山茜、眉立茜、のしめ、のしめ蜻蛉、猩々蜻蛉、姫茜 【解説】 アカトンボ類の俗称で、一般には赤い蜻蛉のことを言う。幼虫は水田などのたまり水に棲む。初夏に成虫となり、羽化後まもなく高山に移動する。初秋にふたたび平地に下りて産卵する。十一月頃まで見られる。 【例句】 染めあへぬ尾のゆかしさよ赤蜻蛉 蕪村「落日庵句集」 赤蜻蛉飛ぶや平家のちりぢりに 正岡子規「子規句集」 から松は淋しき木なり赤蜻蛉 河東碧梧桐「碧梧桐句集」 生きて仰ぐ空の高さよ赤蜻蛉 夏目漱石「漱石句集」