熟柿(じゅくし)晩秋 季語と歳時記 【子季語】 うみ柿 【解説】 紅く熟した柿。渋柿をさわして熟柿にして食べる場合もある。果肉はゼリー状になり、甘味が強い。 【例句】 木伝うて穴熊出づる熟柿かな 丈草「菊の香」 寂しさの嵯峨より出たる熟柿かな 支考「梟日記」 歯にしみて秋のとどまる熟柿かな 蓼太「蓼太句集三稿」 日あたりや熟柿の如き心地あり 夏目漱石「漱石全集」 日がさして熟柿の中の種みゆる 長谷川櫂「果実」