小正月(こしょうがつ、こしやうぐわつ) 新年
【子季語】
十五日正月、望正月、望年、若年、若正月、二番正月、小年、花正月、
【関連季語】
正月、女正月、小年、繭玉、餅花、嫁叩
【解説】
元日の大正月に対して一月十五日を小正月という。満月の日を年の始とした太古の名残であり、旧暦時代の小正月は満月の日に当たる(月の項の【実証的見解】参照)。元日を男正月というのに対して、小正月を女正月というのは、正月忙しかった女たちがようやく正月気分にひたれるという。繭玉、餅飾りをし、大正月に順じて祝膳を頂いた。
【来歴】
『俳諧手勝手』(文化7年、1810年)に所出
【例句】
松とりて世ごころ樂し小正月
几董「晋明集五稿」
召使新しきかな小正月
一茶「寛政紀行」
羽子板によほど疵あり小正月
遠舟「浪速置炬燵」
田に立てて杉の木青し小正月
長谷川櫂「古志」