【解説】
熱帯アジア原産ショウガ科の多年草。香味食料として古くから使用されてきた。晩春萌え出た根元近くの、やわらかい茎を刻んで刺身のツマや汁の実に用いる。えぐみもなくほのかに茗荷の香があり風味が良い。栽培は籾や藁をかぶせて作られる。
【科学的見解】
茗荷竹は、ミョウガの若い茎葉のことである。ミョウガは、古い時代に中国から渡来し、野生化したものが本州から九州の地域に生育している。一般的には、ミョウガの花芽の方が食されているが、若い茎も美味である。同じミョウガ属には、香辛料として有名なショウガも存在する。(藤吉正明記)
【例句】
さびしさの日かげこもるや茗荷たけ
貞窩「世美冢」