蜆汁(しじみじる)三春 季語と歳時記 【解説】 砂出しをした蜆を具にした味噌汁。具は蜆だけとすることが多い。昆布出汁や鰹出汁の必要はなく、蜆それ自体の濃厚なうまみを引き出す。酒で弱った肝臓の働きを高めるとされる。蜆の旬が春なので春の季語となっている。 民かくて日永になりぬ蜆汁 蓼太「三傑集」 榛の木の花見に来ませしじみ汁 道彦「蔦本集」 ほんの少し家賃下りぬ蜆汁 渡辺水巴「水巴句集」