鳥交る(とりさかる) 三春
【子季語】
鳥つるむ/雀交る/鳥つがう/鳥の妻恋/鶴の舞/鳥の恋/恋雀
【解説】
春から初夏にかけて鳥は美しい声で囀ったり、強く羽搏いたりして様々な求愛行動をする。繁殖期を迎えたのである。雄鳥が雌鳥を誘う姿はとても愛らしく春の訪れを感じさせる。
【例句】
村深し燕つるむ門むしろ
几董「井華集」
海士が家の穂垣に高し鳥交る
道彦「発句類叢」
屋根茸のうしろに交む小鳥かな
内藤鳴雪「鳴雪俳句鈔」
竹に来てつるむ鳥あり詩仙堂
松瀬青々「妻木」
鳥交み人の睡りのうつくしき
松瀬青々「妻木」