【子季語】
浜万年青の実/文殊蘭の実
【解説】
ヒガンバナ科の花。日本では関東以西の温暖な地の海岸に咲く。万年青のような葉であるが大きく、七、八月頃傘形の白い花を咲かせる。花のあと茎の頂点にたまねぎ形の実を七八個実らせる。
【科学的見解】
ハマユウの標準和名は、ハマオモトである。本種は、ヒガンバナ科ハマオモト属の多年草で、関東南部以西から沖縄までの海岸付近に生育する。開花後、球形の果実を形成し、中には直径が二から三センチメートルほどの種子が複数含まれている。種子表面はコルク質で、内部には海綿状の気泡が存在することから、水に浮くことができるため、海流散布で分布を拡大する。近縁種としては、沖縄地域に生育する本種よりやや大型のタイワンハマオモトが知られている。(藤吉正明記)
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藜の実(あかざのみ) 仲秋
【解説】
藜はアカザ科アカザ属の多年草。古く中国から渡来し食用として栽培され、野生化し広まった。若葉は赤紫色で、六月から十月、細かい穂をなして花が咲く。十月ころ枝先にたくさんの実をつける。果実に種が一つづつある。
【科学的見解】
藜(アカザ)は、荒地や原野に生えるシロザに似た一年草である。畑で栽培すると、高さ二メートルほどに成長する。枯れた茎は、軽くて丈夫なため、杖として利用されてきた。アカザの若葉には、赤色の粉粒を密布し、シロザには白粉が存在するため、容易に区別できる。(藤吉正明記)
黄烏瓜(きからすうり) 晩秋
雀の稗(すずめのひえ) 初秋
【子季語】
雀の粟
【解説】
イネ科のスズメノヒエ属の多年草植物の総称。日本各地の野原、道端などに自生する。草丈は七十センチくらい。葉は線状で二十センチから三十センチくらい。先がとがる。八月から九月にかけて花茎をのばし、上部に小花が密集した花穂を三~五本出し穂をつける。
【科学的見解】
スズメノヒエは、本州から琉球に分布するイネ科の多年草である。主に草原に生育する。在来、外来を含めて似た種が複数存在する。在来のものとしては、湿地を好むキシュウスズメノヒエや本種よりやや小型になるスズメノコビエなどが知られている。また、外来種としては、南アメリカ原産のシマスズメノヒエ、タチスズメノヒエ、アメリカスズメノヒエなどが存在する。(藤吉正明記)




