【子季語】
夏風 夏嵐
【解説】
立夏以後に吹く風、涼しい風もあれば暑苦しい風もある、梅雨どきの風は重く湿っている。
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夏の雲(なつのくも)三夏
初霞(はつがすみ)新年
【子季語】
新霞
【解説】
新春に山野にたなびく霞。
【例句】手の下の山を立きれ初がすみ
丈草「蝶姿」
赤人の名は付れたり初霞
史邦「薦獅子集」
初霞長柄の橋もかかるなり
蓼太「蓼太句集初編」
初霞大仏殿を浮かべたる
長谷川櫂「虚空」
淑気(しゅくき)新年
初松籟(はつしょうらい)
新年
【子季語】
初松風
【解説】
新年になってはじめての松籟。松の梢に吹く風は正月のめでたさを一段と深めてくれる。
雁渡し(かりわたし)仲秋
【解説】
初秋から仲秋にかけて吹く北風。この頃雁が渡ってくるのでこうよばれた。もとは伊豆や伊勢の漁師の方言。この風が吹くと急に秋らしくなり、海も空も青く澄みわたる。
冬凪(ふゆなぎ)三冬
冬の星(ふゆのほし)三冬
【子季語】
寒星、荒星、凍星、冬星座、星冴ゆ
【解説】
冬に見る星は、空気が澄んでいるので冴え冴えとしている。北斗七星やオリオン座など、星座の形をくっきりと見ることができる。
【例句】
凍て星の水にも落ちてまたたかず
五百木飄亭「飄亭句日記」
庇合に一つ見ゆるや冬の星
日野草城「花氷」
寒星や神の算盤(そろばん)ただひそか
中村草田男「銀河依然」
寒晴(かんばれ)晩冬
初霜(はつしも)初冬
【解説】
冬になってはじめて降りた霜。庭や畑に初霜を見付けた時には、冬の到来を強く感じる。
【例句】
初霜や菊冷え初むる腰の綿
芭蕉「荒小田」
初霜や小笹が下のえびかづら
惟然「藤の実」
はつしもや飯の湯あまき朝日和
樗良「樗良発句集」
初霜や茎の歯ぎれも去年まで
一茶「文化句帖」
初霜に負けて倒れし菊の花
正岡子規「季語別子規俳句集」