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季語と歳時記

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木賊刈る(とくさかる)仲秋

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【解説】 
木材や器を磨くのに用いられる木賊を刈り取ること。木賊はトク サ科の常緑多年草羊歯植物で山野の湿地帯に自生するほか、その青々とした姿がめでられて庭にも植えられる。茎の充実した秋に刈り取られる。
【例句】
ものいはぬ男なりけり木賊刈り
蓼太「蓼太句集二編」

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蘆火(あしび) 晩秋

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【解説】
刈った蘆を焚いた火のこと。その火で冷えた手足を温めたり、作業する人たちがその火を囲んで、束の間の休憩を楽しんだ。

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茨の実(いばらのみ)晩秋

季語と歳時記

【子季語】
野茨の実/野ばらの実
【解説】
野茨の実のこと。初夏に白く香りのいい花をたくさんつけたあと実を結ぶ。実は小ぶりで光沢のある紅色。葉が落ちたあとも実は 残るが、冬ざれてくるにしたがって黒ずんでくる。

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山椒の実(さんしょうのみ/さんせうのみ) 初秋

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sannsyounomi【子季語】
蜀椒/実山椒/はじかみ
【解説】
山椒は、ミカン科サンショウ属の落葉低木。四、五月ごろ開花しそのあと雌株が実をつける。実は四ミリくらいで最初は青く、青山椒として利用される。秋になって赤く熟し、裂くと黒い種が出てくる。皮や種は香辛料に使われる。
【科学的見解】
山椒(サンショウ)は、北海道から九州までの低山地に自生する落葉低木である。サンショウの果実は、鳥によって種子散布される。近縁種としては、イヌザンショウやカラスザンショウなどが存在する。(藤吉正明記)
【例句】
山椒をつかみ込んだる小なべかな
一茶「享和句帖」

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野葡萄(のぶどう/のぶだう) 仲秋

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nobudou【子季語】
蛇葡萄
【解説】
ブドウ科の落葉蔓性低木。山野に自生するほか道端の生垣などにも絡まる。七~八月頃、淡黄緑色の小花を咲かせたあと秋に実を結ぶ。熟すと白や紫や青緑色になるが、食用にはならない。
【科学的見解】
野葡萄(ノブドウ)は、北海道から沖縄の山野にふつうに見られるつる性の植物である。葉の形に変化が多いのが特徴である。近縁のものとしては、テリハノブドウやキレハノブドウなどが存在する。(藤吉正明記)

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藪枯(やぶからし) 初秋

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yabukarasi【子季語】
貧乏蔓
【解説】
ブドウ科ヤブカラシ属の多年生蔓性植物。山野から市街地にいたるまでいたるところに自生する。花は粒状で淡緑色。藪を枯らして繁茂することからこの名がついた。地下茎を伸ばして増える。
【科学的見解】
藪枯(ヤブカラシ)は、北海道西南部から沖縄にかけて広く分布する多年草である。果実はあまり見られず、ちぎれた根茎をもとに分布を広げている。葉は複葉となり、鳥足状につくのが特徴である。(藤吉正明記)

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芙蓉(ふよう) 初秋

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【子季語】
木芙蓉/白芙蓉/紅芙蓉/花芙蓉/酔芙蓉
【解説】 
アオイ科の落葉低木。高さは一・五~三メートル。八月から十月 にかけて白、あるいは淡紅色の五弁の花を咲かせるが、夕方には しぼんでしまう。咲き終わると薄緑色の莟のような実ができる。観賞用として庭などに植えられる。
【科学的見解】
フヨウは、中国原産とされており、日本では本州関東以西から九州にかけて野生化している。花の美しさから、庭先や公園などにも植栽されており、本種の花は桃色であるが、花の色が白色から桃色に変化するスイフヨウと呼ばれるものも存在している。フヨウの樹皮からは繊維が取れ、鹿児島県の甑島ではそれを紡いで芙蓉布が織られている。(藤吉正明記)
        
枝ぶりの日ごとにかはる芙蓉かな
芭蕉「後れ馳」

日を帯びて芙蓉かたぶく恨みかな
蕪村「遺草」

ほしのかげいだきてふけぬ白芙蓉
青蘿「書簡」

芙蓉さく今朝一天に雲もなし 
紫暁「鴈風呂」

松が根になまめきたてる芙蓉かな
正岡子規「子規句集」

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栴檀の実(せんだんのみ) 晩秋

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【子季語】 
楝の実/金鈴子/苦楝子
【解説】 
センダン科の落葉喬木。樹高は五~十五メートほど。五、六月ころ淡い紫色の花をつける。鈴なりになる実は十月ころ黄熟する。葉が落ちても梢に果実が残り、鵯などが啄ばんだりする。
【科学的見解】
センダンは、センダン科の落葉高木で、世界各地に植栽され原産地は不明とされており、日本では関東以西から九州までの海岸付近の暖地に植栽もしくは鳥散布により一部野生化している。別名は、オウチとも呼ばれている。センダンは秋に二センチほどの果実を実らせ、翌年春先前にようやく鳥に食べられ、種子が散布される。種子は、スターフルーツのような深い溝のある形をしている。(藤吉正明記)

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山粧ふ(やまよそおう/やまよそほふ)三秋

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【子季語】
山彩る/粧ふ山
【解説】
紅葉した山の姿を、「粧っているようだ」とたとえた言葉。みごとな紅葉山は、まさに金繍を身に纏ったかのようである。

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秋鯖(あきさば)三秋

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【解説】
秋に獲れる鯖を言う。春から初夏にかけて産卵を終えた鯖は夏場太り、秋に最も脂が乗ってくる。「秋鯖は嫁に食わすな」の言い伝えがあるほどにおいしい。浜焼きやしめ鯖など食べ方は多様。

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