柄長(えなが) 三夏
【解説】
九州以北に分布し、平地から山地の林、樹木の多い都市公園などに生息する、十四センチほどの鳥。丸くて小さい、綿を丸めたような体に長い尾羽がついているので柄長の名がついた。額から後頸と腹は白く、眉斑、頸、背、尾は黒、背の両側と肩羽は淡い葡 萄色。秋から冬は群れで行動し、カラ類、眼白、こげらなどと混群を作る。
【科学的見解】
エナガは、エナガ科の鳥類で、九州から北海道までの地域に留鳥として生息している。本種は、雌雄同色であり、森林を好み、群れを作る習性が強い。産卵期は、四月から六月で、産卵数は多く、十三個程産卵する。近縁種としては、北海道に生息する亜種のシマエナガが知られている。本種の成鳥は眼の所に黒い帯ができるのに対して、シマエナガは黒筋ができず、頭部が白色となるところが特徴である。(藤吉正明記)