ていれぎ 晩春
大葉種漬花
【解説】
和名はオオバタネツケバナ。ていれぎは松山市の天然記念物に指定されている。同じアブラナ科のタネツケバナよりも、オランダカラシ(クレソン)に味も形態もよく似てをり、さわやかな辛みが特徴で伊予地方では、刺身のつまなどに用いる。沢沿いや小川のほとりなどに自生し、二十センチから五十センチくらい。
【科学的見解】
オオバタネツケバナは、北海道から九州に分布する湿地性の多年草である。本種に似た種としては、葉に長い柄があり、果実に毛が多く生えるオオケタネツケバナが存在する。オオケタネツケバナは、本州北部と近畿以北の日本海側林下湿地に生育している。(藤吉正明記)