三日月(みかづき) 仲秋
【子季語】
三日(みか)の月/三日(みつか)の月/月の眉/眉書月/眉月三日月眉/新月/若月/月の剣/蛾眉/初魄
【解説】
陰暦八月三日の月。眉を引いたように細く「眉月」ともいう。夕方、西の空にうすく輝き、すぐに沈む。
【例句】
三日月に地はおぼろ也蕎麦の花
芭蕉「浮世の北」
新月やいつを昔の男山
其角「いつを昔」
三日月や影ほのかなる抜菜汁
曾良「三日月日記」
三日月やはや手にさはる草の露
桃隣「三日月日記」
三日月や膝へ影さす舟の中
太祇「太祇句選」
三日月の下へさし行く小舟かな
樗堂「萍窓集」
三日月に川一筋や新墾田
河東碧梧桐「碧梧桐句集」
吾妻かの三日月ほどの吾子を胎(やど)すか
中村草田男「火の島」
船底の閼伽に三日月光りけり
大須賀乙字「炬火」