岩蓼(いわたで/いはたで) 晩夏
【子季語】
御蓼/白山蓼
【解説】
タデ科の多年草。高山の砂礫地に生育する。地下茎が深く這って増殖する。直立した茎に卵形で大きな葉が互生し、夏に、茎やまばらに分かれた枝の先に黄白色の小花が円錐形に密集してつく。草丈は一メートル近くになる。花期は七月から九月にかけて。
【科学的見解】
イワタデの標準和名は、オンタデである。オンタデは、北海道から本州中部までの高山砂礫地に生育している。本種は、北海道から本州中北部の高山に生育するウラジロタデの変種となっている。両者とも砂礫地で生育しているため、多少埋もれてもまた新たな芽を出せるように、根茎を発達させている。(藤吉正明記)