まるめろの花(まるめろのはな) 晩春
【解説】
まるめろはバラ科マルメロ属の落葉低木または小高木。高さは七、八メートルになる。葉は卵形で七、八センチくらい。五月ごろ枝先に白または淡紅色の花を一つつける。実は生食するほか、果実酒やジャムなどに利用する。
【科学的見解】
マルメロは、ペルシャ・トルキスタン地方原産の果樹であり、日本へは江戸初期に渡来したとされる。花は、5枚の花弁からなり、リンゴ同様の薄紅色の大きな花をつける。近縁種としてカリンが存在するが、カリンの果実は細長いのに対して、マルメロは短い洋ナシ型の果実を形成する。(藤吉正明記)