稲雀(いなすずめ)三秋
【子季語】
秋雀
【関連季語】
案山子
【解説】
稲が実る頃、群れをなしてついばみにやってくる雀をいう。農家にとっては頭痛の種。
【来歴】
芭蕉の「稲雀茶の木畠や逃げどころ」の句が「季の詞」として詠まれた最初といわれる。
【例句】
稲雀茶の木畠や逃げどころ
芭蕉「西の雲」
なき出して米こぼしけりいな雀
智月「有磯海」
蛤蜊の姿も見えず稲すゞめ
李由「韻塞」
稲雀稲を追はれて唐秬へ
正岡子規「獺祭句帖」
稲雀ぐわらんぐわらんと銅羅が鳴る
村上鬼城「鬼城句集」