春の夕(はるのゆうべ/はるのゆふべ) 三春 季語と歳時記 【子季語】 春夕/春薄暮 【解説】 春の夕暮れ、もの寂しさを感じる秋の夕暮と違い、ゆったりとしてみやびなひととき。 【例句】 春の夕かのきぬ羽織着たりけり 蕪村「安永五年句稿」 燭の火を燭にうつすや春の夕 蕪村「新五子稿」 橋守の銭かぞへけり春夕 召波「春泥発句集」 海は帆に埋れて春の夕かな 大魯「蘆陰句集」 僕が妻の絹着て帰る春夕べ 几菫「晋明集二稿」 春夕べ襖に手かけ母来給ふ 石田波郷「惜命」