茄子の花(なすのはな) 三夏
【解説】
茄子はインド原産で、熱帯、温帯で広く世界で栽培されている。日本では八世紀の正倉院文書に栽培方法の記述がある。花は淡い紫色で中心に黄色の葯があり、夏から秋にかけて枝が分岐するご とに次々に蕾をつける。無駄花がないといわれ、ほとんどが実とる。
【科学的見解】
ナスは、ナス科ナス属の多年草で、日本では千年以上前から栽培されている馴染み深い野菜である。別名としてナスビとも呼ばれる。花は、淡紫色から濃紫色をしており、雄しべと雌しべを有する両性の合弁花を持つ。日本で栽培されているナスは、果実の皮にアントシアニンを多く含む黒色のものが多いが、海外ではその色素の抜けた白色や緑色のナスなども栽培されている。ナスの生産量の多い国は、その原産地のインドや隣国の中国となっている。(藤吉正明記)