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季語と歳時記

きごさい歳時記

作成者アーカイブ: dvx22327

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節忌(たかしき) 初春

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【解説】
歌人で小説家の長塚節の忌日。二月八日。明治十二年茨城県岡田郡国生村の農家に生まれる。短歌は正岡子規に傾倒し、『アララギ』の創刊に携わった。万葉の研究と作歌にはげみ、写生主義を尊重した。代表作に小説「土」。大正四年結核のため三十五歳で没す。

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句仏忌(くぶつき) 初春

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【解説】
俳人で真宗大谷派管長であった大谷句仏の忌日。二月六日。明治八年東本願寺第二十二代法主現如の次男として生まれる。俳句は正岡子規に大きな影響を受け、のちに「懸葵」を主宰した。代表句集に「我は我」「句仏句集」など。本名は大谷光演。昭和十八年没(六十七歳)。

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突羽根の花(つくばねのはな) 初夏

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【子季語】
胡鬼子の花/はごのき
【解説】
ビャクダン科ツクバネ属の落葉低木。本州、四国、九州の山野などに自生する。ツガ、モミなどに半寄生し高さは一メートルから二メートルくらい。雌雄異株。五月から六月にかけて花をつける。雄花は、緑色で直径四ミリくらいの散房状。雌花は子房の先端に細長い葉状の苞が四枚ある。
【科学的見解】
ツクバネは、本州関東以西から九州北部に分布する落葉樹である。根系部分で他の植物(主に針葉樹)に寄生しており、それらから光合成産物を受け取りながら、自身でも一部光合成をするため、完全な寄生ではなく半寄生と呼ばれている。ツクバネの花は、小さくまた緑色をしているためにほとんど目立たないが、果実は羽根突きの羽根に似た特徴的な形をしている。(藤吉正明記)

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衝羽根草の花(つくばねそうのはな/つくばねさうのはな) 初夏

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【解説】
ユリ科ツクバネソウ属の多年草。日本各地の深山の林などに自生草丈は二十センチから四十センチくらい。茎の中ほどで先のとがった長楕円形の葉が四枚輪生する。五月から六月にかけて茎の先から花茎を伸ばし黄緑色の花を一つ咲かせる。葉が羽根つきの羽根に似ているのでこの名がある。

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虫取菫(むしとりすみれ) 晩夏

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【解説】
タヌキモ科ムシトリスミレ属の多年草。北海道、本州、四国の高山の湿った岩場などに自生する。草丈は五センチから十五センチくらい。食虫植物で葉に止った虫を消化してしまう。七月から八月にかけて根元の葉から花茎を伸ばし、菫に似た淡紅紫色の花を一つつける。
【科学的見解】
ムシトリスミレは、タヌキモ科の多年草で、北海道から本州近畿以北と四国の山地の湿原に生育している。葉は数枚が根生し、しばしば葉縁が内側にまくれ上がる。その葉の表面には、腺毛が密生し、粘液を分泌して虫を捕え、消化吸収する。近縁種として、関東北部にのみ生育するコウシンソウが知られているが、本種より葉の大きさが約二倍になるため、大きさの違いから区別することができる。(藤吉正明記)

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千鳥草(ちどりそう/ちどりさう) 晩夏

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【子季語】
手形千鳥
【解説】
ラン科テガタチドリ属の多年草。本州の中部地方以北及び北海道の高山の草原などに自生する。草丈は三十センチから六十センチくらい。広線形の葉は互生する。七月から八月にかけて茎の頂点に穂状花序を出し、ピンク色の花を多数咲かせる。花を千鳥の飛ぶ様に見立ててこの名がある。
【科学的見解】
チドリソウの標準和名は、テガタチドリである。テガタチドリは、ラン科の多年草で、北海道から本州兵庫までの標高の高い山地草原に生育する。花は桃色をしており、側弁や唇弁に加え細長い反り返った距(きょ)を持つのが大きな特徴である。距の中に蜜をためているため、長いストロー状の口を持った昆虫類を花粉媒介に引き寄せている。(藤吉正明記)

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岩千鳥(いわちどり/いはちどり) 初夏

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【子季語】
巌千鳥/八千代
【解説】
ラン科ヒナラン属の多年草。中部近畿地方、四国の山野の日陰の岩などに自生する。草丈は五センチから十五センチくらい。茎の下寄りに長楕円の葉を一枚持つ。四月から六月にかけて、茎の頂点に淡紅紫色の花を数個つける。

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岩檜葉(いわひば/いはひば )三夏

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巌苔/岩松/苔松/巻柏
【解説】
イワヒバ科の常緑羊歯。関東以南の暖地の山中の岩に着生する。葉は鱗片状で枝の左右に一列づつ、背面に二列生ずる。江戸時代から観葉植物として盆栽に仕立てられてきた。葉に白や黄色の斑の入ったものが好まれる。
【科学的見解】
イワヒバは、北海道から琉球の岩上に生育する常緑シダ植物である。別名は、イワマツとも呼ばれる。本種は、やや湿った岩上を好むが、乾燥にも耐えられる性質がある。また、本種は、江戸時代から観賞用として栽培され、多くの品種が作出されてきた古典園芸植物である。(藤吉正明記)

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麒麟草(きりんそう/きりんさう) 仲夏

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【子季語】
細葉麒麟草
【解説】
ベンケイソウ科キリンソウ属の多年草。日本各地の山野の日当たりのよい岩などに自生する。草丈は十センチから三十センチくらい。長さ五センチほどの長楕円の葉は互生する。五月から八月にかけて茎の先端に集散花序を出し、黄色い花を多数咲かせる。

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蒼朮の花(おけらのはな/をけらのはな) 晩夏

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【子季語】
うけら/朮/蒼朮(そうじゅつ)
【解説】
キク科オケラ属の多年草。本州、四国、九州の日当たりのよいところに自生する。葉はかたく縁が鋸歯状。晩夏、枝先に白または淡紅色の頭花をつける。花の周囲を苞葉が取り囲む。
【科学的見解】
オケラは、キク科の多年草で、本州から九州までの低山や山地の草原や林縁に生育する。本種の花は、筒状花が集まった頭花となり、その周りには魚の骨のような羽状深裂する苞葉を有している。本種の花は、昔から親しまれてきたようで、万葉集にはウケラという名で示されており、それが転化してオケラになったと推測される。(藤吉正明記)

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