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季語と歳時記

きごさい歳時記

作成者アーカイブ: dvx22327

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萩(はぎ)初秋

季語と歳時記

【子季語】
鹿鳴草、鹿妻草、初見草、古枝草、玉見草、月見草、萩原、萩むら、萩の下風、萩散る、こぼれ萩、乱れ萩、括り萩、萩の戸、萩の宿、萩見
【解説】
紫色の花が咲くと秋と言われるように、山萩は八月中旬から赤紫の花を咲かせる。古来、萩は花の揺れる姿、散りこぼれるさまが愛され、文具、調度類の意匠としても親しまれてきた。花の色は他に白、黄。葉脈も美しい。
【科学的見解】
萩は、マメ科ハギ属に属する半低木類の総称であり、山萩(ヤマハギ)、毛萩萩(ケハギ)、丸葉萩(マルバハギ)などがある。園芸品種も多数存在する。代表的な種としては、ヤマハギが知られているが、北海道から九州の山地に普通に見られる。(藤吉正明記)
【例句】
白露もこぼさぬ萩のうねりかな
芭蕉「栞集」

一家に遊女もねたり萩と月
芭蕉「奥の細道」

行々てたふれ伏すとも萩の原
曽良「奥の細道」

小狐の何にむせけむ小萩はら
蕪村「落日庵句集」

萩散りぬ祭も過ぬ立仏
一茶「享和句集」

白萩のしきりに露をこぼしけり
正岡子規「寒山落木」

大風に折れたる萩もなかりけり
長谷川櫂「虚空」

カテゴリー: 1基本季語, g植物

末枯(うらがれ)晩秋

季語と歳時記

uragare
【子季語】
末枯る、草枯に花残る
【解説】
木々の枝先や葉の先の方から枯れること。「末」とは、「先端」の意。秋から冬へと季節が変わりつつあることを感じさせてくれる。
【科学的見解】
落葉樹木は、秋の深まりとともに、冬支度の一つとして葉を落とす。落葉は、葉と枝の間の部分に離層が形成されて起きる現象であるが、離層形成には気温の低下が関係している。秋の冷気が樹木の梢に降りることで、先端部分から枯れていく末枯という現象が見られるのかもしれない。(藤吉正明記)
【例句】
うらがれや馬も餅くふ宇津の山
其角「句兄弟」

うら枯やからきめ見つるうるしの木
蕪村「蕪村句集]

うら枯れていよいよ赤し烏瓜
太祇「太祇句選」

末枯れや諸勧化出さぬ小制札
一茶「七番日記」

末枯れも一番はやき庵哉
一茶「旅日記」

海へむく山末枯れをいそぎけり
如毛「犬古今」

カテゴリー: 1基本季語, g植物

雁(かり)晩秋

季語と歳時記

【子季語】
雁(がん)、かりがね、真雁、菱喰、沼太郎、酒面雁、雲井の雁、小田の雁、病雁、四十雀雁、白雁、黒雁、初雁、雁渡る、天津雁、雁の棹、雁行、雁の列、落雁、雁鳴く、雁が音
【解説】
晩秋に北方から来て春には帰る。体は肥っていて灰褐色。頚が長く尾は短い。グァングァンと声を発しつつ棹型や鉤型に並んで飛翔する。雁をかりがねと呼ぶのは古来、多くの人がその声をめでたからである。
【科学的見解】
雁は、カモ科ガン類の総称で、日本では十種程が確認されており、迷鳥を除くと全て冬鳥としての渡来である。代表的な種としては、マガン、コクガン、ヒシクイ等が挙げられる。マガンとヒシクイは、国内の湖沼や水田等の内陸地の水辺環境に渡来するが、渡来地は局所的に限られているとのことである。渡来の途中となる北海道では、旅鳥として観察されている。コクガンは、主に北日本の海岸に渡来し、内陸地の湖沼や水田等には飛来することは少ない。三種とも主に草食性で、水辺の草の葉や茎、種子等を採食する。(藤吉正明記)
【例句】
病雁の夜寒に落ちて旅寝かな
芭蕉「猿蓑」

雲とへだつ友かや雁のいきわかれ
芭蕉「蕉翁全伝」

雁の腹見すかす空や船の上
其角「其便」

雲冷ゆる夜半に低し雁の聲 
丈草「誹諧曽我」

初雁や通り過して聲ばかり
千代尼「千代尼句集」

初雁に羽織の紐を忘れけり
蕪村「新五子稿」

離れじと呼つぐ聲か闇の雁
闌更「牛化坊発句集」

雁並ぶ聲に日の出る河原かな
士朗「枇杷園句集」

夕陽に引戻されな後の雁 
蒼虬「蒼虬翁発句集」

雁やのこるものみな美しき
石田波郷「病雁」

雁の束の間に蕎麦刈られたり
石田波郷「雨覆」

胸の上に雁行きし空残りけり
石田波郷「惜命」

雁の数渡りて空に水尾もなし
森澄雄「浮鷗」

雁や太陽がゆき月がゆき
長谷川櫂「松島」

カテゴリー: 1基本季語, f動物

蜩(ひぐらし) 初秋 

季語と歳時記

higurasi
https://kigosai.sub.jp/001/wp-content/uploads/2015/06/higurasi.mp3
【子季語】
日暮、茅蜩、かなかな
【解説】
明け方や日暮に澄んだ鈴を振るような声でカナカナと鳴くのでかなかなともいう。未明や薄暮の微妙な光に反応し鳴き始める。鳴き声には哀れさがあり人の心に染みるようである。
【例句】
日ぐらしや盆も過ぎ行く墓の松
蝶夢「草根発句集」

日ぐらしや山田を落る水の音
諷竹「駒掫」

蜩のおどろき啼くや朝ぼらけ
蕪村「夜半叟句集」

日ぐらしや急に明るき湖の方
一茶「日記断層」

蜩や机を圧す椎の影
正岡子規「春夏秋冬」

人の世の悲し悲しと蜩が
高浜虚子「七百五十句」

蜩のなき代りしははるかかな
中村草田男「長子」

かなかなに母子の幮のすきとほり
石田波郷「鶴の眼」

まろび寝によきかなかなの廊下かな
長谷川櫂「果実」

蜩や母目醒めれば胎の子も
高田正子「玩具」

カテゴリー: 1基本季語, f動物

鱸(すずき)三秋

季語と歳時記

【子季語】
せいご、ふつこ、川鱸、海鱸、木つ葉、鱸網
【解説】
スズキ科に属する海魚で、北海道から九州に至る沿岸や近海に広く分布する。ボラなどのように成長とともに呼び名が変わるので、出世魚の名がある。刺身、洗膾、塩焼きにして食する。
【例句】
風の間に鱸の膾させにけり
鬼貫「犬居士」

打つ櫂に鱸はねたり淵の色
其角「句兄弟」

釣り上ぐる鱸や闇に太刀の影
支考「川琴集」

釣り上げし鱸の巨口玉や吐く
蕪村「蕪村句集」

百日の鯉切り尽きて鱸かな
蕪村「蕪村句集」

おろされて貴きかほの鱸かな
長谷川櫂「虚空」

虫(むし)三秋

季語と歳時記

【子季語】
鳴く虫、虫鳴く、虫の声、虫時雨、虫の闇、虫の秋、昼の虫、虫すだく、虫聞き
【解説】
秋に鳴く虫の総称である。その鳴き声を愛し、楽しむ。立秋の頃から鳴き始める。それを聞くと秋のおとずれをしみじみと感じる。
【例句】
行水の捨てどころなき虫の声 
鬼貫「をだまき綱目」

屋根まくる野分の中や虫の声
李由「韻塞」

暮るゝ程芭蕉にひゞく虫の声
許六「韻塞」

むし啼くや河内通ひの小でうちん
蕪村「蕪村句集」

虫啼や木賊がもとの露の影
樗良「樗良発句集」

声さゆる虫は何ゝ銅だらい      
白雄「白雄句集」

虫の音に浮き沈みする庵かな
高浜虚子「七百五十句」

カテゴリー: 1基本季語, f動物

草の実(くさのみ)三秋

季語と歳時記

【子季語】
草の実飛ぶ
【解説】
殆どの雑草は、花の終わった秋にそれぞれの実をつける。形や大きさはいろいろだが、その秋草の実をまとめて草の実という。
【例句】
草の実の袖にとりつく別れかな  
潦菟「射水川」

草の実も人にとびつく夜道かな 
一茶「九番目記」

籠り居て木の実草の実拾はばや 
芭蕪「後の旅」

草の実や空しく土と成るばかり 
闌更「半化坊発句集」     

草の実や影より淡くはしる水
石橋秀野「桜濃く」

カテゴリー: 1基本季語, g植物

草の花(くさのはな)三秋

季語と歳時記

kusanohana
【子季語】
草花、草の初花、千草の花、野の花、百草の花
【解説】
秋に咲く草々の花のこと。よくぞ咲いている、という思いがある。そこから、しみじみ、可憐、地味、はかないという思いが湧くが、逆にしぶとい、という印象もなくはない。
【科学的見解】
秋も春同様に多くの山野草が花を咲かせる時期である。いろいろなグループが花を咲かせるが、野山ではキク科、イネ科、シソ科などの花が目立つ。(藤吉正明記)
【例句】
草いろいろおのおの花の手柄かな 
芭蕉「笈日記」

薬欄にいづれの花をくさ枕 
芭蕉「曽良書留」

はなの秋草に喰ひあく野馬かな 
嵐雪「玄峰集」

名はしらず草毎に花あはれなり 
杉風「雪七草」

うり行くや一たばねづつ草の花
蝶夢「草根発句集」

門ありて国分寺はなし草の花
梅室「梅室家集」

穂に出でて靡くも哀れ草の花
杉田久女「杉田久女句集」

やすらかやどの花となく草の花
森澄雄「白小」

赤ん坊の肌着を干せり草の花
長谷川櫂「蓬莱」

カテゴリー: 1基本季語, g植物

秋草(あきくさ)三秋

季語と歳時記

【子季語】
秋の草、色草、八千草、千草、野の草
【解説】
山野に自生する秋の草の総称である。あまり名前の知られていない草花も含み、特定の草をさすものではない。秋の七草から雑草と言われるものまで広範囲に及ぶ。
【例句】
逢坂も粟津も果は秋の草
支考「東西夜話」

蔓草のづんづと秋も二十日立つ
白雄「白雄句集」

悉く我も知らずよ秋の草
白雄「白雄句集」

カテゴリー: 1基本季語, g植物

落穂(おちぼ)晩秋

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【子季語】
落穂拾ひ
【解説】
刈り取った後の田や畦・稲架の下に落ちている穂のこと。一粒の米も無駄にしないという思いから、落穂拾いは大事な仕事。
【例句】
いたゞいておち穂拾む関の前
芭蕉「もとの水」

庭鳥の卵うみすてし落穂哉
其角「雑談集」

落穂拾ひ日あたる方へあゆみ行く 
蕪村「蕪村句集」

あしあとのそこら数ある落穂かな
召波「春泥発句集」

痩臑に落穂より行く聖かな
几菫「晋明集二稿」

旅人の垣根にはさむおち穂かな
一茶「文政版句集」

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