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季語と歳時記

きごさい歳時記

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ロベリア 晩春

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【子季語】
瑠璃蝶々
【解説】
キキョウ科ロベリア属一年草。原産地は南アフリカで観賞用に花壇や鉢などに植えられる。丈は低く十から十五センチ程度。四月ころ、花壇や庭を覆うように開花する。花の色はピンクや紫、白など。
【科学的見解】
ロベリアは、キキョウ科の一年草で、観賞用として鉢植え栽培が行われている。本種は、ルリチョウチョウやルリミゾカクシという別名が付けられている。花冠は五裂するが下方の三枚が癒着して大きな唇弁状となる。(藤吉正明記)

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貝母の花(ばいものはな)仲春

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編笠百合/母栗/春百合/初百合
【解説】
ユリ科バイモ属の球根植物。中国中東部の草原などに自生する。鱗茎から出る茎は、五十センチから八十センチほどになる。広線形の先のとがった葉を持ち、三月から四月にかけて、上部の葉腋に鐘状の花を下向きにつける。色は緑を帯びた白。花径は三センチくらいである。
【科学的見解】
バイモは、中国原産の薬用植物であるが、鑑賞性も高いため、庭や公園などにも植栽されている。鱗茎には、アルカロイドを含み、解熱剤などとして利用されてきた。花は釣鐘型をしており、同属の在来の植物としては、クロユリやコバイモなどが知られている。(藤吉正明記)
 

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一位の花(いちいのはな/いちゐのはな) 晩春

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【子季語】
あららぎの花/おんこの花
【解説】
一位はイチイ科イチイ属の常緑高木。日本各地の山地に自生し、大きいもので二十メートルにもなる。葉は細く線形。四月ころ花を咲かせる。雌雄異株。雄花は淡黄色の球状、五、六個固まってつく。雌花は緑色で葉のつけ根に一個ずつつける。
【科学的見解】
イチイは、イチイ科の常緑高木で、北海道から九州までの山地に生育する。本種は、常緑性の葉が密につくことから、目隠しとして生け垣などに利用され、身近なところにも植栽されている。花は雄花が集まった雄性球花と雌性球花をそれぞれ別個体に形成し、雌雄異株となる。開花期は春で、秋になると雌株には赤い果肉に包まれた種子ができる。(藤吉正明記)

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鬼縛の花(おにしばりのはな) 初春

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【解説】
鬼縛はジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の落葉低木。高さは一メートルくらい。本州、四国、九州などの林に生える。長さ十センチほどの細長い葉は枝先に集まって互生する。三月ころ、葉腋に黄緑色の萼片を持つ目立たない花を咲かせる。雌雄異株。樹皮が丈夫で、鬼でも縛れるというのでこの名がある。

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口紅水仙(くちべにすいせん) 晩春

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【子季語】
早生口紅
【解説】
ヒガンバナ科スイセン属の球根植物。地中海沿岸原産で、水仙の一品種。四月ころ、長さ三十センチほどの花茎をのばし、先端に花を一個から二個つける。花は淡い黄色であるが、副冠が赤みを帯びることからクチベニの名がついた。

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春落葉(はるおちば) 晩春

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【子季語】
春の落葉
【解説】
晩春に古葉を落とす椎や樫、楠などの常緑樹の落葉のこと。

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房咲水仙(ふさざきすいせん) 仲春

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【解説】
シナ水仙ヒガンバナ科スイセン属の球根植物。地中海沿岸原産で、水仙の一品種。一つの茎に五つから八つの小輪の花をつける。開花時期は三月ころ。色は白黄色など。
【科学的見解】
フサザキスイセンは、ヒガンバナ科スイセン属の球根性の多年草である。葉は細長い線形となり、花は白い花弁と盃状の副花冠を持つことが特徴である。園芸目的に庭先や公園の花壇等で栽培されているが、逸出したものが野生化しているのをたまに見かける。本種の変種として、スイセン(ニホンズイセン)が知られている。また、同属の種としては、ラッパズイセン、クチベニズイセン、キズイセン、カンランズイセンなども存在する。(藤吉正明記)

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喇叭水仙(らっぱすいせん) 仲春

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【子季語】
ダッフォディル/桃色水仙
【解説】
ヒガンバナ科スイセン属のひとつ。南西ヨーロッパ原産で観賞用に花壇などに植えられるほか、切花などにもなる。花期は三月から四月にかけて。花の色は黄色または白。副冠がラッパ状になるのでこの名がある。
【科学的見解】
ラッパズイセンは、ヒガンバナ科スイセン属の球根性の多年草である。本種の花は、黄色や白色が存在するが、他のスイセン属植物に比べて、盃状の副花冠が大きいところが特徴である。副花冠の先端はひだ状となり、突き出た形になっている。園芸目的として、庭先や公園の花壇等で栽培されている。本種は、スイセンやフサザキスイセンと比べ、逸出は少ないようである。(藤吉正明記)

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香菫(においすみれ/にほひすみれ) 三春

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【子季語】
バイオレット
【解説】
スミレ科の多年草。ヨーロッパ、北アフリカ原産で、観賞用に花壇などに植えられる。草丈は八センチから十五センチくらい。葉は心臓形で、縁が波形をしている。春、基部から花柄を出し、その先端に一つ花を咲かせる。花径は二センチくらい。色は紫や白など。香水の原料に利用される。
【科学的見解】
香菫(ニオイスミレ)は、スミレ科の外来園芸植物であり、観賞用や食用として栽培されている。日本在来のタチツボスミレに似た可愛らしい花をつけ、またその香りを活かして砂糖漬けなどの食用利用もされている。日本在来のスミレ科植物の中では、ニオイタチツボスミレという種がほのかな甘い香りがするすみれとして知られている。(藤吉正明記)

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楮の花(こうぞのはな/かうぞのはな) 晩春

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【子季語】
かぞの花/かずの花/こぞの木の花/かみの木の花
【解説】
楮はクワ科コウゾ属の落葉高木。本州、四国、九州の山地に自生し、高さは五メートルくらいになる。樹皮は硬く、和紙製造のために栽培もされる。雌雄同株。四月ころ葉と同時に花をつける。雌花は赤い球形、雌花の下につく雄花は球形の淡黄色。
【科学的見解】
コウゾは、クワ科の落葉木で、日本に野生化するカジノキと丘陵地林縁に自生するヒメコウゾが自然の中で交じり合って生まれた雑種とされている。カジノキに近い性質のものとヒメコウゾに近いものが存在するそうである。和紙の材料として活用されているものは、カジノキに近いものが利用されているとのことである。本種はあまり果実をつけない。一方、野山に自生するヒメコウゾは、若枝の葉腋ごとに花をつけ、雄花・雌花・複合果が存在する。(藤吉正明記)
【例句】
楮咲く花のゆかりや国栖の里
鳥波「新類題発句集」

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