仙入(せんにゅう/せんにふ) 初秋
【子季語】
蝦夷仙入/島仙入/牧野仙入
【解説】
スズメ目ウグイス科センニュウ属の鳥の総称。体長は十二センチから十八センチくらい。背面が赤褐色で腹部は白っぽい。夏、日本に来て、冬南方に渡るものが多い。草むらなどに潜入していることからこの名がある。
【科学的見解】
センニュウ科(旧ヒタキ科)の野鳥は、日本で六種が確認されており、代表的な種としては、シマセンニュウやエゾセンニュウ等が挙げられる。その多くは、北海道の海岸付近の草原や低木林に夏鳥として渡来する。生息環境は、草原や低木林の茂みを好み、なかなか姿を現さず、茂みの中に潜り込んで昆虫やクモ類を捕食している。秋になると越冬のため、東南アジア等の暖かい地域に移動する。(藤吉正明記)