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季語と歳時記

きごさい歳時記

作成者アーカイブ: dvx22327

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浜菊(はまぎく) 仲秋

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【解説】
本州北部の太平洋沿岸、茨城から青森にかけて自生するキク科の多年草。高さは三十センチから六十センチくらいで、十月から十一月にかけマーガレットに似た白い舌状花をつける。葉は光沢を持ち、肉厚で粗い鋸歯状。美しいので花壇にも植えられる。
【科学的見解】
ハマギクは、キク科の多年草であり、本州茨城以北の太平洋岸の岩場に生育している。頭花は、白い花弁を持つ舌状花と筒状花で構成されおり、茎先端や葉腋から伸びた花柄に複数形成される。葉は肉厚で葉柄はない。同じ海岸付近に自生する近縁種として、イソギクが知られているが、イソギクは関東以西に分布しており、また舌状花がないことから容易に区別することができる。(藤吉正明記)

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磯菊(いそぎく) 晩秋

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【解説】
いはぎくおもに関東以西の太平洋側沿岸に自生する多年草。花期は十月から十一月で、黄色い頭花を散房状につけ、花は筒状花のみで花びらはない。葉は多肉質で裏面は白毛が葉の淵にまで及ぶため、表から見ると白毛でふち取られたように見える。
【科学的見解】
イソギクは、キク科の多年草で、本州千葉県以西から静岡までの太平洋側海岸岩上や崖などを生育地にしている。花には舌状花がなく、黄色の筒状花のみで頭花を形成している。稀に白い花弁の舌状花を有する個体が確認されることもあるが、それはイソギクと他の栽培菊類が自然に交雑した雑種とされている。その場合の雑種は、ハナイソギクと呼ばれている。(藤吉正明記)

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鉄道草(てつどうぐさ/てつだうぐさ) 初秋

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tetudougusa
【子季語】
明治草/ひめむかしよもぎ/御一新草
【解説】
別名ヒメムカシヨモギ、御維新草、明治草などと呼ばれ、明治の頃渡来した北米原産の帰化植物。日本中の空き地、人家の周り、庭などどこにでも繁殖する。高さは一メートルから一五メートルくらいにもなり、秋、三ミリ程の頭花に白い花弁が目立つ花を多数つける。若芽は食用になり、煎じて糖尿病の予防などにも用いれる。
【科学的見解】
鉄道草の標準和名は、ヒメムカシヨモギある。本種は、北アメリカ原産のキク科一年草もしくは越年草である。道端や荒地に多く見られる。似た種として、オオアレチノギクが存在するが、本種の頭花には小さな舌状花が存在するのでそこで区別がつく。(藤吉正明記)

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鵯上戸(ひよどりじょうご/ひよどりじやうご) 晩秋

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hiyodorijougo【子季語】
白英/鬼目(ほろし)/蔓珊瑚
【解説】
日本全国の山野に自生するナス科の蔓性多年草。鵯がこの実を好んで食べることから名づけられたが有毒。八月頃五裂の花びらが反り返った白く小さい花をつける。互生した葉や、茎には柔らかい毛が密生する。
【科学的見解】
鵯上戸(ヒヨドリジョウゴ)は、北海道から沖縄の野原や人里付近に自生する多年草である。葉柄で他の植物に寄りかかりながら広がっていく。一般的にヒヨドリジョウゴの実は紅色であるが、稀に黄色の実を付けるものがあり、それはキミノヒヨドリジョウゴと呼ばれている。(藤吉正明記)
【例句】
はや色に出づるひよどり上戸かな
秀暁「新類題発句集」

赤い実がひよを上戸にしたりけり
一茶「九番日記」

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南五味子(さねかずら/さねかづら) 初秋

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sanekazura
【子季語】
真葛/さなかづら/美男葛/とろろかづら/ふのりかづら
【解説】
サネカズラ、ビナンカズラの名は樹皮から粘液をとって整髪料としたため。関東以西の山地に自生する蔓性の木本。八月ころ白い小さな花をつけるがあまり目立たない。雌雄異株で秋に美しい赤い実をつける。この実を乾燥させて漢方薬として使う。
【科学的見解】
サネカズラは、本州関東地方以西から琉球までに分布するつる性木本植物である。集合果は、球状で赤色に熟し、鳥散布で種子を分散している。似た植物にチョウセンゴミシが知られているが、チョウセンゴミシの果実は、球状ではなく房状に細長くなるため、容易に区別がつく。(藤吉正明記)

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数珠玉(じゅずだま)三秋

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juzudama
【子季語】
ずずこ/唐麦
【解説】
熱帯アジア原産のイネ科の多年草。水辺や畑地などに自生し高さは一メートルくらい。雌花の小穂に、包鞘から先だけを出した雌花が受粉する。数珠玉はこの雌花と雄花を包んでいた包鞘が秋になり硬くなったもの。お手玉などに入れて用いられた。
【科学的見解】
ジュズダマは、外来植物であり、一部栽培もされるが現在ではやや湿り気のある場所で野生化している。硬い光沢のある種子が特徴的である。近縁種としては、ハトムギが知られており、本種と同じ大きさの種子を形成するが、ハトムギの種子の方があまり光沢がなく、縦縞が入る点で異なっている。(藤吉正明記)

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厚岸草(あっけしそう/あつけしさう) 晩秋

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【子季語】
谷地珊瑚/浜杉/浜松/珊瑚草
【解説】
北海道の厚岸で発見されその名がある。アカザ科の一年草で、高さは十センチから三十センチほど。円柱形で多くの節があり、そこから枝が対生する。北海道、東北、四国の沿岸部で見られる、塩生植物。花期は八月から十月で微小。茎は直立しはじめは濃い緑色だが、秋になると赤く色づく。

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刈萱(かるかや) 仲秋

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【子季語】
筧草/雌刈萱/雄刈萱
【解説】
メガルカヤとオガルカヤ(スズメカルカヤ)があり、カルカヤは二種の総称。昔は屋根を葺くために用いられた。イネ科の多年草で日本各地の山野に自生する。高さは一メートル前後。
【科学的見解】
カルガヤは、種名としてオガルガヤとメガルガヤという二種を含んでいる。両者ともにイネ科の多年草で、本州から九州までの山野の乾燥地に生育している草丈一メートルほどの大型草本類である。近年、それらに加えて、北米原産のメリケンカルガヤが日本へ侵入し、市街地や田畑周辺で分布を拡大している。(藤吉正明記)
【例句】
刈萱は淋しけれども何とやら
重頼「藤枝集」

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氷餅作る(こおりもちつくる/こほりもちつくる) 晩冬

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【子季語】
氷餅
【解説】
餅を水に浸して凍らせたものを、さらに乾燥させた保存食。正月に食べきれず余った餅などを利用する。水でもどして蒸して食べる。

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霰餅(あられもち) 晩冬

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【子季語】
霰/霰餅作る/欠餅
【解説】
餅をさいの目に切り、乾燥させたもの。煎ったり、揚げたりしたものを砂糖や醤油で味をつけて食べる。現在では、味も形もさまざまな市販品が親しまれているが、家で作る素朴なあられ餅も忘れたくないものだ。

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