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季語と歳時記

きごさい歳時記

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春の雷(はるのらい)三春

季語と歳時記

【子季語】
春雷
【関連季語】
初雷
【解説】
春に鳴る雷をいう。特に立春を過ぎてから初めてなる雷を初雷という。春の雷には積乱雲の起こす夏の雷の烈しさはない。
【例句】
山の背をころげ廻りぬ春の雷
高浜虚子「七百五十句」

春雷や牡丹の蕾まつ蒼に
川端茅舎「川端茅舎句集」

春雷の大轟のたゞ一度
星野立子「句日記Ⅱ」

春の雷鯉は苔被て老いにけり
芝不器男「芝不器男句集」

春雷にお能始まる御殿かな
村上鬼城「鬼城句集」

山を出て山にかへしぬ春の雷
菅原師竹「菅原師竹句集」

春の雷ひびく赤子の六腑かな
飯田龍太「山の木」

あえかなる薔薇撰りをれば春の雷
石田波郷「鶴の眼」

春雷や芽を解きいそぐななかまど
石田波郷「酒中花」

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忘れ霜(わすれじも) 晩春

季語と歳時記

【子季語】
別れ霜、霜の名残、晩霜、終霜、名残の霜、霜の別れ、霜の果、霜害
【関連季語】
春の霜、霜
【解説】
春、遅くなってから降りる霜のこと。古来「八十八夜の別れ霜」といって、立春から数えて八十八夜(五月二日頃)ごろに最後の霜が降りると、農家に恐れられた。野菜や桑や茶などに害をもたらす霜である。
【来歴】
『俳諧通俗誌』(享保2年、1716年)に所出。
【例句】
花過てよし野出る日や別れ霜 
几董「井華集」

鴈小屋のあらはになりぬ別霜 
白雄「白雄句集」

笘あけて見るや夜船の別霜
吟江「推敲日記」

狭むしろは宵のままなりわかれ霜
茂林「骨書」

蝶あした地を這ふ霜の別れかな
箕明「春秋稿」

鶯も元気を直せ忘れ霜
一茶「七番日記」

別れ霜庭はく男老にけり
正岡子規「寒山落木」

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雪の果(ゆきのはて) 仲春

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【子季語】
名残の雪、雪の別れ、忘れ雪、雪の名残、雪の終、雪涅槃、涅槃雪
【関連季語】
春の雪、淡雪
【解説】
春を迎えて、その年の雪の降り納めのこと。旧暦二月十五日頃に降ることが多いことから「涅槃雪」ともいう。春の季語である。
【例句】
ゆきつくす江南の春の光りかな    
貞徳「山の井」

踏みきやす雪も名残や野辺の供
去来「芭蕉庵小文庫」

見よとてや生まれ来し身の雪の果 
嘯山「葎亭句集」

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淡雪(あわゆき、あはゆき)三春

季語と歳時記

【子季語】
沫雪、泡雪、綿雪、かたびら雪、たびら雪、だんびら雪
【関連季語】
春の雪、雪の果
【解説】
春に降っては、たちまち消える雪のこと。地面におちたらすぐとけてしまう軽い雪片。
【例句】
淡雪や一つかみづつ春の草
鼠弾「類題発句集」

沫雪にぬれぬれ来るや遠使
茂雄「栗柿集」

淡雪に月も二日のあはれなり 
内藤鳴雪「鳴雪句集」

淡雪や氷あとなき湖の上
河東碧梧桐「新傾向句集」

淡雪のつもる白さや夕まぐれ
原石鼎「花影」

淡雪や昼を灯して鏡店
日野草城「花氷」

綿雪やしづかに時間舞ひはじむ
森澄雄「花眼」

降りきつてまたひとひらや牡丹雪
長谷川櫂「蓬莱」

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春の雪(はるのゆき)三春

季語と歳時記

【子季語】
春雪、春吹雪、牡丹雪、桜隠し
【関連季語】
淡雪、雪の果
【解説】
立春を過ぎてから降る雪のこと。
【来歴】
『種袋』(宝暦9年、1759年)に所出。
【文学での言及】
霞立ち木の芽も春の雪降れば花なき里も花ぞ散りける 紀貫之『古今集』
【例句】
湯屋まではぬれて行きけり春の雪
来山「続いま宮艸」

餅雪をしら糸となす柳哉
芭蕉「続山の井」

竹にふる音か一しほ春の雪
舎羅「淡路嶋」

春の雪風ふきあれて日の暮るる
樗良「樗良 発句集」

淡ゆきや幾筋利きゝてもとの道
千代女「千代尼発句集」

若草の夢かとのみぞ春の雪
浪化「浪化上人発句集」

春雪の暫く降るや海の上
前田普羅「普羅句集」

春雪に盲ひし如く閉しけり
前田普羅「普羅句集」

春雪三日祭の如く過ぎにけり
石田波郷「酒中花」

恋に死ぬる人形あはれ春の雪
長谷川櫂「初雁」

春の雪一片とんで唇に
高田正子「玩具」

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春雨(はるさめ)三春

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【子季語】
膏雨、春の雨
【関連季語】
春霖
【解説】
春に降る雨の中でも、こまやかに降りつづく雨をいう。一雨ごとに木の芽、花の芽がふくらみ生き物達が活発に動き出す。「三冊子」では旧暦の正月から二月の初めに降るのを春の雨。それ以降は春雨と区別している。
【来歴】
『増山の井』(寛文7年、1667年)に所出。
【文学での言及】
わがせこが衣春雨ふるごとに野辺のみどりぞ色まさりける 紀貫之『古今集』
【例句】
春雨や蓬をのばす草の道
芭蕉「草の道」

春雨の木下にかかる雫かな
芭蕉「小文庫」

春雨やふた葉にもゆる茄子種
芭蕉「岨の古畑」

笠寺やもらぬいはやも春の雨
芭蕉「千鳥掛」

春雨や蜂の巣つたふ屋ねの漏
芭蕉「炭俵」

春雨や蓑吹きかへす川柳
芭蕉「はだか麦」

蜘の井に春雨かかる雫かな
奇生「阿羅野」

もえさしる草何々ぞ春の雨
千代女「千代尼発句集」

はるさめやぬけ出たまゝの夜着の穴
丈草「丈草発句集」

物種の袋ぬらしつ春のあめ
蕪村「蕪村句集」

春雨の中を流るゝ大河かな
蕪村「蕪村遺稿」

春雨や人住ミて煙壁を洩る
蕪村「蕪村句集」

春雨や身にふる頭巾着たりけり
蕪村「蕪村句集」

春雨や小磯の小貝ぬるゝほど
蕪村「蕪村句集」

滝口に燈を呼ぶ聲や春の雨
蕪村「蕪村句集」

春雨やもの書ぬ身のあハれなる
蕪村「蕪村句集」

はるさめや暮なんとしてけふも有
蕪村「蕪村句集」

春雨やものがたりゆく簑と傘
蕪村「蕪村句集」

柴漬の沈みもやらで春の雨
蕪村「蕪村句集」

春雨やいさよふ月の海半(なかば)
蕪村「蕪村句集」

はるさめや綱が袂に小ぢようちん
蕪村「蕪村句集」

春雨の中におぼろの清水哉
蕪村「蕪村句集」

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霾(つちふる)三春

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【子季語】
黄沙、黄塵万丈、霾、蒙古風、霾天、霾風、つちかぜ、霾晦、つちぐもり、よなぼこり、胡沙来る、胡沙荒る
【関連季語】
春塵
【解説】
春、空から砂塵が降ること。中国大陸の黄河流域の砂や土が春風に舞い上がり、海を越えて日本列島に降りしきる。多いときには遠くが黄色く霞んで見え、地上が黄色に染まることもある。
【実証的見解】
モンゴルや中国の砂漠の砂が嵐によって舞い上がり、偏西風に乗って日本にやってくるのを黄砂現象という。黄砂は大陸の雪が解ける春に多く見られ、日本各地で観測される。長距離を飛来してくる黄砂は、十分の二ミリから十分の五ミリくらいで、これが空を覆うと空は黄色くなり、太陽も赤みを帯びる。

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春塵(しゅんじん)三春

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【子季語】
春の塵、春埃、黄塵、砂あらし
【関連季語】
霾
【解説】
春風に舞い立つ塵をいう。雪や霜が解けたころ、早春の大地は一転して乾燥する。そこに強い風が吹くと塵や埃が舞い立つ。視界をさえぎるほど舞い上がることもある。
【例句】
春の塵からくれなゐのまじりけり
長谷川櫂「虚空」

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春疾風(はるはやて)三春

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【子季語】
春荒、春嵐、春はやち
【関連季語】
春の風、春一番
【解説】
春の烈風のこと。冬の西高東低の気圧配置がくずれ、低気圧が東海上に抜けるにともなって荒れた天気となり、ときには嵐となる。
【例句】
音にのみ明けゆく春の嵐かな
一萍「新発句類題」

春疾風火を抱き窯まくれなゐ
長谷川櫂「天球」

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風光る(かぜひかる)三春

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【子季語】
光風
【解説】
春風がきらきらと光り輝くように感じられることをいう。陽光の踊るような明るさに、風にゆらぐ景色もまばゆい。春の到来のよろこびや希望を、吹く風に託した言葉。
【来歴】
『俳諧手挑灯』(延享2年、1745年)に所出。
【例句】
陽炎のものみな風の光りかな 
暁台「暮雨巷句集」

日の春のちまたは風の光り哉
暁台「暁台句集」

鮎汲みが濡らせし岩や風光る
碧朗「懸葵」

朝凪の浪立つて風光る頃
河東碧梧桐「碧梧桐句集」

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