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季語と歳時記

きごさい歳時記

カテゴリーアーカイブ: g植物

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弁慶草(べんけいそう/べんけいさう)三秋

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【子季語】
活草/血止草/根無草/ふくれ草/つきくさ/八幡草/葉酸漿
【解説】
ベンケイソウ科。別名イキクサ。別名と共に大変丈夫な事に由来する命名。葉は円形肉厚、花は淡紅色、五弁。薬草としても栽培されてきた。
【科学的見解】
ベンケイソウは、本州中北部から九州に分布するベンケイソウ科の多年草である。本種は、草原や明るい林床を生育地としている。本種は、花の美しさから古くから各地で栽培されていたが、近年では中国から導入されたオオベンケイソウが園芸利用の主流になったとのことである。同属近縁種としては、アオベンケイ、ムラサキベンケイソウ、ツガルミセバヤ、ミセバヤなどが知られている。(藤吉正明記)
【例句】
雨つよし弁慶草も土に伏し
杉田久女「杉田久女句集」

棉(わた) 仲秋

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【子季語】
草棉
【解説】
アオイ科の一年草。実が熟すと、割れて中から白い綿状の繊維とそれに包まった種が出てくる。これを「棉吹く」「桃吹く」という。割れる前の青い実は形が桃に似ている。
【例句】
旅にして棉笑む風の北よりす
臼田亜浪「定本亜浪句集」

草の穂(くさのほ) 三秋

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【子季語】
穂草/草の絮/草の穂絮
【解説】
えのころ草、蘆、薄、萱、カヤツリグサ、などが秋に出す穂花のこと。それらが結実して棉状になったものを「草の絮」と呼ぶ。昔は道端などにいくらでもあった。草の穂は子供達の遊びに使われ、親しまれた。
【例句】
草の穂は雨待宵のきげんかな
一茶「七番日記」

草の穂の飛びきて熱き顔の前
石田波郷「惜命」

郁子(むべ) 初秋

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【子季語】
うべ/ときわあけび
【解説】
アケビ科トキワアケビの実。山野に自生する蔓性の木本。熟すと暗紫色になる。通草のように裂けない。果肉は甘く古くから食用、薬用に利用されてきた。
【科学的見解】
ムベは、アケビ科のつる性常緑樹木で、本州山形以南から沖縄までの山野の林縁などに生育している。近縁のアケビやミツバアケビは落葉性であるが、本種は常緑性であるため、トキワアケビという別名を持つ。葉は、小葉が三枚、五枚、七枚の三タイプ存在することから、七五三にちなんで縁起木として庭先などにも植栽されている。果実は表面が紫色で、中に多数の種子があり、その周りにあるわずかな果肉が食用とされる。(藤吉正明記)

蘆の若葉(あしのわかば) 晩春

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【子季語】
蘆若葉/若蘆
【解説】
蘆の芽が伸びて若葉になったもの。木々の若葉は初夏であるが、成長の早い水辺の蘆や荻などは晩春に若葉となる。あおあおとした蘆の若葉が、水に映りながら風にそよぐ姿は、爽新で美しい。
【例句】
蘆の若葉こゆる白鷺や浪がしら
重頼「桜川」

物の名を先とふ芦のわか葉哉
芭蕉「笈の小文」

若芦に散るか玉蟹のそばへ草
杉風「京日記」

花蘇芳(はなずおう/はなずはう) 晩春

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hanazuou-pl【子季語】
蘇芳の花
【解説】
江戸時代に中国から渡来したマメ科の落葉低木。二~四メートルの木の枝に、葉に先立って蝶型の小さな花をびっしりつける。花の紅紫色が、蘇枋染の色に似ていることが名前の由来。ほのぼのとやさしくも、賑やかな花である。”
【科学的見解】
マメ科ハナズオウ属の植物としては、日本に自生しているものはなく、数種が外国から持ち込まれ栽培されている。中国原産のハナズオウが一般的に庭先や公園などに植栽されており、その近縁種であるアメリカハナズオウやセイヨウハナズオウが稀に見られる。(藤吉正明記)
【例句】
織姫も待たで花咲く蘇枋かな
希因「類題発句集」

紫荊枝の元末余すなく
西山泊雲「ホトトギス雑詠選集」

華鬘草(けまんそう/けまんさう) 晩春

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kemansou【子季語】
華鬘牡丹/けまん/瓔珞牡丹/藤牡丹/鯛釣草/黄華鬘/紫華鬘
【解説】
中国原産のケシ科多年草。丈三十~六十センチほどで、すいとした花茎に薄紅色の袋状の花をいくつも垂らす。その形が仏殿の飾りの華鬘によく似ていることが名前の由来。牡丹に似た大きな葉をもつことから華鬘牡丹の名もある。
【科学的見解】
ケマンソウは、ケシ科の多年草で、観賞用として庭園などで栽培されている。本種は、中国から導入された種で、別名としてタイツリソウとも呼ばれている。花序は、一方に偏った形の総状花序となる点が、日本在来のムラサキケマンやキケマンとの大きな違いである。花冠の形は、高山植物として有名なコマクサに似ている。(藤吉正明記)
【例句】
幼いに花むしらるるけまんかな
一鷺「有磯海」

フリージア 晩春

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huri-jia【子季語】
香雪蘭/浅黄水仙
【解説】
南アフリカ原産の多年草。丈三十センチほどで、剣状の葉の間から花茎を出し、下から咲きのぼる数個の花をつける。花の色は、白、黄、紅、紫など多様であるが、なかでも黄色が象徴的。清冽な芳香を放ち、香雪蘭の名もある。
【科学的見解】
フリージアは、アヤメ科の多年草で、切り花としての活用や観賞用として庭先や公園などで栽培されている。本種の標準和名は、アサギズイセンである。花冠は、高杯型をしており、上向きに複数花をつける。似た植物としてスイセンアヤメが挙げられるが、本種の花茎は先端付近で垂直に曲がるのに対して、スイセンアヤメは直立するため、その点で見分けることができる。(藤吉正明記)

末黒の芒(すぐろのすすき) 初春

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【子季語】
黒生の芒/焼野の芒/芒の芽
【解説】
早春、害虫の除去や草の生長を助けるため、堤や畦の枯草を焼く。焼いた後の黒々とした野を末黒野とよぶが、そこに先端が炭となって残る薄や、焼けながらも青々と萌え出した薄のことをいう。黒と緑の対照が鮮やかで、植物の生命力を感じさせる。
【科学的見解】
昔から草原は、茅葺屋根の材料や家畜の飼料のためなどに、集落ごとに維持管理が行われてきた。草原は、そのままにしておくと、樹木が侵入し、やがては林となってしまうため、火でそれらを燃やすことで、樹木を排除してきた。草本植物、特にススキなどは、茎の冬芽(成長点)が半地中にあるため、火入れを行っても株は死なない。里の人々は、そのような管理の仕方で、長い間草原を維持し、里山文化を守ってきたのである。ススキは、草原の優占種である。(藤吉正明記)
【例句】
暁の雨やすぐろの薄はら
蕪村「蕪村句集」

ぬれ鶴やす黒の薄分けて行く
大江丸「俳懺悔」

三月菜(さんがつな/さんぐわつな) 仲春

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【解説】
早春に種を蒔き、三月から四月頃に食べる菜類の総称で、育ちの早い鶯菜などをいう。晩菜のためやや味は落ちるが、若くて柔らかく端境期の青菜として喜ばれる。春らしく青々とした葉の色が印象的。
【例句】
よし野出て又珍しや三月菜
蕪村「新五百題」

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