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季語と歳時記

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橘(たちばな) 晩秋

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【子季語】 
立花
【解説】 
日本原種の野生の柑橘類。比較的暖かい地方に生育する常緑低木。白色の花は五弁で五、六月に咲く。秋、棘のある枝に淡黄色の三センチほどの実を結ぶ。酸味が強く生食にはむかない。
【科学的見解】
タチバナは、ミカン科ミカン属の常緑低木で、多くの外来柑橘類が国内で栽培される中、数少ない日本在来の柑橘類である。分布は、本州伊豆以西から琉球までの常緑樹林内に分布するとのことであるが、現状野生個体を見つけ出すのはかなり難しい。果実は黄色で、三センチほどの扁平球形をしている。同じ日本在来で琉球地域に自生するヒラミレモン(沖縄方言:シーカーシャー)は、果汁が多いため香酸柑橘として生食利用が行われているが、タチバナはそれに比べて果汁が少ないために、生食利用としてはほとんど利用されず、庭園や神社などで観賞用の植栽利用が主である。(藤吉正明記)

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萩刈る(はぎかる) 晩秋

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【子季語】 
萩刈
【解説】 
花が終わった萩を根元から刈り取ること。翌春の発芽を促すため である。刈り取ったあとの庭はすっきりとしてどことなく淋しい。

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鰍(かじか) 三秋

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【子季語】 
川鰍/石伏/石斑魚/川おこぜ/ぐず/鰍突く
【解説】 
五~十五センチのカジカ科の淡水魚。水のきれいな川に棲む。石に張り付くので石伏ともいう。呼び名は各地様々。顔は不細工だが、食すと美味。
【例句】
漁り火にかじかや浪の下むせび 
芭蕉「卯辰集」

かも河のかじかしらずや都人
蕪村「夜半叟句集」

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秋の川(あきのかわ/あきのかは)三秋

【子季語】
秋川/秋江/秋の江
【解説】
鰯雲を映したり、蜻蛉が水辺を飛び交う川である。秋になって大気も冷ややかになり、水も澄みわたる。川原で遊ぶ子供たちの姿も夏のように活発ではない。   
【例句】
秋の河うき世の人に遠ざかる
大魯「蘆陰句選」

https://kigosai.sub.jp/001/wp-content/uploads/MAQ01435.mp4

akinokawa

2010/03/25 作成者: dvx22327 カテゴリー: c地理 タグ: etc

鷹渡る(たかわたる) 三秋

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takawataru【子季語】
秋の鷹/鷹柱
【解説】 
おもに秋に南方へわたる鷹をいう。また、冬鳥として秋に北方から渡来する鷹もさす。
【科学的見解】
鷹類の渡りとしては、北方からの冬鳥としての南下も含まれるが、主に日本で夏鳥として繁殖に来ていた種が、秋になり越冬のために南下する移動のことをさす場合が多い。それは、後者の方が種数及び個体数ともに多いことに由来するのかもしれない。秋の鷹類の渡りとして有名な種としては、サシバやハチクマ、ノスリ、ツミ等が有名である。南方への渡りは長距離であるため、なるべくエネルギー消費を少なくする工夫をしている。その方法としては、羽ばたくことは極力控え、上昇気流が発生するポイントでその気流に乗って旋回しながら高度を上げていき、そこからグライダーのように好きな方向に滑空して移動し、その動作を繰り返すことで長距離移動を行っている。この渡りの方法については、鷹類だけではなく、ツルの仲間やコウノトリ等の大型の鳥類が得意とするやり方である。上昇気流は山地周辺で起きるため、その気流が発生している場所では複数種の鷹類の渡りが観察される。その時、複数の個体が群れで上昇している様が柱のように見えることから鷹柱と呼ばれ、渡りの観察の醍醐味となっている。(藤吉正明記)

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粟(あわ/あは) 仲秋

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【子季語】
粟の穂/粟餅/粟飯/粟畑
【解説】
イネ科一年生の作物。五穀(稲、麦、黍、稗、粟)のひとつで昔は大切にされた。原産地は東アジアだが、世界各地で古くから栽 培されている。草丈は一メートルほどで、花のあと黄色い実を結ぶ。現在は餅や菓子、小鳥の餌などに利用されるくらいでさほど栽培されない。
【科学的見解】
アワは、古い時代に日本へ導入され、昔は全国各地で栽培されていたイネ科の一年生作物である。果実は、小球状で黄色を帯びている。モチ性の粘りのあるモチアワも知られている。変種として、全体がやや小型になるコアワが存在し、コアワも昔は各地の畑で栽培されていたとのことである。本種は、日本の野生植物のエノコログサに近い仲間(同属)である。(藤吉正明記)
【例句】
よき家や雀よろこぶ背戸の粟 
芭蕉「真蹟懐紙」

粟畑の奥まであかき入日かな
空芽「有磯海」

粟がらの小家作らむ松の中
涼菟「続猿蓑」

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千振(せんぶり) 仲秋

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senburi-yorimiti【子季語】
当薬/千振の花
【解説】
リンドウ科の二年草。白に薄紫の細い筋が入る五弁の花が九~十一月に開く。草丈は十~二十五センチ。これを摘み取って陰干しにし、煎じて飲めば胃に効く漢方薬になる。「千回振り出しても(煎じても)苦い」ことから「千振」という名がついた。
【科学的見解】
千振(センブリ)は、北海道西南部から九州の日当たりの良いやや乾燥した山野に生育する。近縁種としてイヌセンブリが存在するが、苦味はなく、湿ったところに生えるため、容易に区別することができる。(藤吉正明記)

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小鳥狩(ことりがり) 晩秋

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【子季語】 
小鳥網/霞網/かすみ/ひるてん/鳥屋師/鳥屋/鳥屋場
【解説】 
小鳥を狩ること。詳しく言えば、渡り鳥の通り道(山間や谷)に 霞網(別名ひるてん)を張り巡らし、鶫やあとりなど、渡来する各種の小鳥の群れを捕らえる猟法。現在は霞網の使用は制限されて行われていない。
【例句】
雲の端に二日の月や小鳥網
才磨「十二律誹諧集」

日は竹に落ちて人なし小鳥網
太祇「太祇句選後篇」

川上や黄昏かゝる小鳥あみ
召波「春泥発句集」

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水巴忌(すいはき) 初秋

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【解説】 
八月十三日。俳人渡辺水巴の忌日である。鳴雪、虚子に学び、大正初期の「ホトトギス」で活躍した。大正五年に「曲水」を創刊、 主宰し、「生命の俳句」を提唱した。昭和二十一年(一九四六年) 没、六四歳。

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櫨ちぎり(はぜちぎり) 晩秋

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【子季語】 
櫨採/櫨買
【解説】 
櫨の実から蝋をつくるため、十一月末に熟れた櫨の実を収穫すること。その蝋は和蝋燭やポマード、織物の艶出しなどに利用された。特に北九州地方で盛んに採取された。

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