【子季語】
吉野忌
【解説】
陰暦八月二五日、京都六条三筋町の二代目吉野太夫の忌日。慶長十一年生まれ。諸芸に秀でた名妓で、富豪灰屋紹益の妻となる。熱心な法華経信者で、私財を投じ洛北常照寺の山門を寄進、この縁で寛永二年没後、この寺に眠る。
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綾子忌(あやこき) 初秋
【解説】
九月六日。俳人細見綾子の忌日。明治四十年兵庫県生まれ。日本女子大卒。松瀬青々に師事した。昭和二十一年「風」創刊時より同人。翌年沢木欣一と結婚、編集発行人を務める。芸術選奬文部大臣賞、蛇笏賞受賞。句集に「冬薔薇」「伎藝天」「曼陀羅」等。
義仲忌(よしなかき) 晩冬
【解説】
陰暦一月二十日。平安時代末期の信濃源氏の武将、源義仲の忌日。 倶利伽羅峠の戦いで平氏の大軍を破って上洛する。後白河法皇と後鳥羽天皇を幽閉して征夷大将軍となるが、のち源頼朝が送った源義経の軍勢によって近江国粟津で討たれた。大津の義仲寺その墓所がある。義仲を慕った芭蕉の墓もここにある。
【例句】
懐に項羽本紀や義仲忌
松瀬青々「妻木」
精霊火(しょうりょうび/しやうりやうび )初秋
【子季語】
盆火
【解説】
迎え火や送り火のように、家庭の門口で焚くものではなく、屋外におおかがりの火を焚いたり、山上に村全体の浄めの火を焚く行事。悪霊を払い、魂を迎える意味がある。
めはじき 初秋
水灯会(すいとうえ/すいとうゑ) 初秋
【子季語】
流灯会/竜灯会/法灯会/黄檗山川施餓鬼
【解説】
宇治黄檗山万福寺で行った川施餓鬼である。寺は、禅僧隠元によって開かれた黄檗宗の名刹。宇治川の川瀬に舟を浮かべ、読経しつつ蓮華形の灯籠を流した。二十年余前に廃絶。
刀豆(なたまめ )初秋
【子季語】
鉈豆/たちはき
【解説】
熱帯アジア,熱帯アフリカ原産で,日本には江戸時代初期に伝来 した豆科の蔓性一年草。莢が刀・鉈を連想させることからこの名がついた。莢は、長さが三十センチメートル、幅五センチメートルにもなる。夏、白や薄紅色の蝶形の花を咲かせる。若い莢は煮 て食べ、成熟した豆は福神漬けに利用される。近年の研究によって、なた豆は肝腎を強化して、免疫力と病気に対する抵抗力を高めることがわかってきた。
【科学的見解】
熱帯地域原産のナタマメは、マメ科のつる性一年草で、西日本の一部の地域で生産されている。果実は、他のマメ科植物に比べ極端に大きく、三十センチメートルほどに成長する。大きく成長した果実は、まさに刃物の鉈のような感じである。近縁種としては、西インド原産のタチナタマメや日本の暖かい海浜に自生するハマナタマメなどが知られている。(藤吉正明記)
【例句】
刀豆やのたりと下がる花まじり
太祇「太祇句選後篇」
なた豆や垣もゆかりのむらさき野
蕪村「夜半叟句集」
精霊舟(しょうりょうぶね/しやうりやうぶね) 初秋
【子季語】
盆舟/送舟/麦殻舟/盆様流/灯籠舟/真菰蓆
【解説】
盆の十五日の夕方、または十六日の早朝、精霊棚に敷いた真菰蓆や麦藁で舟形を作り、茄子や胡瓜の馬等盆の供物をのせて川や海に流す。精霊を送る行事である。
守武忌(もりたけき) 仲秋
【解説】
陰暦八月八日。室町時代の連歌師荒木田守武の忌日。宗祇、宗長、 兼戴、肖柏、周桂らに学び、宗鑑と並ぶ「俳諧」の始祖。天文九年(一五四〇年)に俳諧独吟『守武千句』を、伊勢神宮に奉納した。天文十八年(一五四九年)に七十七歳で没。辞世の句は「朝顔にけふは見ゆらん我が世かな」。
経木流(きょうぎながし/きやうぎながし) 初秋
【解説】
先祖や亡き人の戒名を書いた経木を、供養のため海や川に流す行 事。大阪四天王寺では、八月十六日、市井の人々が自分の供養したい人の法名を経木に書き、亀井の水を手向け霊魂を弔う。

