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カテゴリーアーカイブ: リレーエッセイ

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『俳句』12月号の特集は、「暗誦したい!冬の名句100選」

きごさいBASE 投稿日:2011年12月1日 作成者: dvx223272011年12月1日

 冬の名句をテーマ別に鑑賞しながら、また冬の句の作例を示しながら、冬の俳句づくりに役立つ記事満載の『俳句』12月号(角川学芸出版)。20人の俳人たちが語る、冬の俳句の大特集は力が入っています。年賀状に一句という小特集では、実際に俳句を賀状を書く人へのアドバイス記事を7人の俳人が執筆。今号の俳句作品の掲載は数多く、とくに大串章氏の特別作品「島山」の50句が冒頭を飾っています。連載「長谷川櫂とゆく海の細道旅日記」は九州の長崎、平戸の巻です。
 季語と歳時記の会が担当している連載「季語検定」は冬の季語に関する10問を出題しています。たとえば、問3.・・・・漱石の句はどれですか?①木枯や野を走る雲の影 ②木枯らしや目刺にのこる海の色 ③木がらしや東京の日のありどころ ④凩や海に夕日を吹き落とす。点数は気にせず、解説をしっかり読んで季語と歳時記と俳句に関する知識を深めてください。今月のチャレンジャーは、「鹿火屋」所属の若手の俳人、土肥あき子さんです。

カテゴリー: リレーエッセイ, 季語検定

きごさい歌仙 第四巻スタート

きごさいBASE 投稿日:2011年11月29日 作成者: dvx223272011年11月29日

 11月29日から「きごさい歌仙」第4巻「雪のみちのくの巻」がはじまりました。第4巻の発句は萬燈ゆきさんの新句集『玉虫』(角川書店)から「みちのくは夢の中まで雪降れり」(冬)です。参加者は脇(冬)からつけてください。締切は11月29日夜10時です。  参加希望者は申し込み欄から申し込んでください。参加が決定した人には口座番号をお知らせしますので、参加費12,000円をお振り込みください。振り込みを確認ししだい、パスワードをお知らせします。  歌仙が巻き終わりましたら、参加者には歌仙を記録した小冊子をお送りします。参加者以外には1部1,000円でお分けします。なお「きごさい歌仙」の参加費はすべて「歳時記学」の発行費用となります。歌仙の経過は「きごさい歌仙」のページからどなたでもごらんになれます。

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リレーエッセイ025 七五三   藤原智子

きごさいBASE 投稿日:2011年11月14日 作成者: dvx223272011年11月14日

  11月に入っての平日、道の向こうから女の子をおんぶしたお母さんが歩いてきた。その後ろをおばあちゃんらしき女性も歩いている。女の子は、晴れ着に身を包んでいる。少し早く七五三のお参りをしたのだろうか。それとも今日は写真館へ撮影に行ったのだろうか。どちらにしても女の子は、「もう疲れちゃったの」と言わんばかりに伸びきったまま、お母さんに覆い被さっていた。お母さんもきれいなスーツを着ていたが、自分のことは構っていられない状況だ。おんぶされるには随分大きく見えたけれど、三歳だったのだろうか。
 私自身の七五三は、三人きょうだい一緒に行なった。私が七歳、弟が五歳、妹が二歳だった。みんな風船と千歳あめを持ち、私は三人の真ん中に陣取って写真に写っている。胸を反らし、誇らしげな様子だ。神社でのお祓いの言葉は、子供には分からなかったが、時折きょうだい三人の名前が織り込まれていることが、こそばゆいような気がして弟と一緒に笑ってしまったことを思い出した。
 私が道で出会った女の子は、晴れ着でおんぶされたことを大きくなっても覚えているだろうか。(季語歳スタッフ)

リレーエッセイ024 十三夜   髙田正子

きごさいBASE 投稿日:2011年10月3日 作成者: dvx223272011年10月3日

 十五夜を過ぎたころ、こんな会話を耳にした。
「お月見って二回するらしいわね」(そうそう)
「そう聞きますねえ。でも十五夜のときしか話題にならなかったわね」(え、過去形?)
「芋とか栗とか言うけれど、栗、まだ供えられないし」
 ここまで聞いて分かった。十五夜と十三夜、どちらも仲秋の名月に関わるものととらえられていたのだった。
 ひとたび歳時記を持ってしまうと、この会話は成り立たなくなる。だから、そのときは目から鱗が落ちるほど驚いたのだった。が、俳句を作らない人としては、彼女たちはむしろ季節感に敏い人たちなのだと思う。歳時記を持っているだけで月見をしない人、いるでしょう?
 家庭持ちの場合、家族全員の気持ちが揃わないと、月見のムードにならないということもある。
 今年の十三夜は十月九日。我が家では夫の誕生日と重なった。さらによいことに日曜日である。誕生日の支度だよーという顔をしながら、十三夜十三夜とつぶやくことにしよう。ちょっと渋い支度になりそうな気がするけれど。(季語歳理事、写真=栗)

リレーエッセイ023 秋彼岸    中野津久夫  

きごさいBASE 投稿日:2011年9月21日 作成者: dvx223272011年9月21日

  雲高く風の香も変わり、蝉の鳴き声も物悲しく感じられる気持よい日であった。 
 ポニーテールの大柄な少女が仔犬を抱えて歩いてくる。Y村行きの乗合バスは駅前停車場からもう出発の時刻で、バスの運転手は水呑場から顔を洗って戻ってきた。
 「駄目だよ、犬なんて」運転手が振りかえりざまに言った。運転席のすぐ後ろにいた私は、少女の翳りのある大きな目を見ていた。少女はバスのタラップに立ったまま踏みとどまっている。仔犬は少女の胸の中で鼻を鳴らしていた。運転手は大袈裟に身を乗り出して「他人に迷惑でしょ」と言った。「しっかり抱いていますから」臆して少女は言った。十人ばかりの乗客たちは黙っている。少女は降りようとはせず運転手の顔を見ている。「どこまで行くの」。「Y村です」。Y村と聞いて運転手は顔を前方に向けて自動ドアを閉めた。そして身体を左右に振らしてハンドルを大きく廻した。バスはゆっくり出発した。少女はよろめきながら、私の真向かいの座席に腰をおろした。Y村には日に二便しかバスが通らない。このバスを逃すと途中下車して、四キロの峠道を歩かなければならない限界集落なのだ。
 少女の丈の長い白いワンピースに納得がいった。明らかに妊娠している体形だった。少女ではなかったのだ。
 仔犬には首環がない。隣にいた老婆が話しかけた。「もらい犬かね」「はい」間延びのない返事が聞えた。それからしばらくしてまた老婆は何か話しかけた。彼女は答えている。母子センターに検診に行ったら、不用犬が針金に縛られていて、可哀そうだったから貰ってきたというのだった。
 バスが山の差合にかかったとき、「Y村は盆地で、雪のいっぱい降るとこだ。お前さん、よう決心なさったねぇ」と老婆は言った。「でも、雪、大好きですから」彼女は笑ったような顔で言った。老婆の笑いに私も思わずつられて笑った。
  私はポニーテールをはずした長い髪を美しいと思いながらY村の手前で下車した。(季語歳理事 写真=箱根仙石原の芒)

リレーエッセイ022 中秋節     西川遊歩

きごさいBASE 投稿日:2011年9月11日 作成者: dvx223272011年9月11日

「おくの細道」と杭州・西湖・大逆流
 大きな波が生き物のように川下から唸りを立てて遡ってくる。岸辺の観覧席からどっと歓声が上がる。わくわくする気持ちと同時に恐怖心が入り交じるのは、過去、怒涛に呑まれて死者が出たこともある、と傍らにあるミュージアムで知ったばかりだったから。広い川幅を大波は手をつなぎ合うように、轟きながら目の前を過ぎて行った。時は中秋節の頃、中国は杭州の郊外、銭塘江のほとり塩官鎮でのことである。
 松尾芭蕉の「おくの細道」の松島のくだりに、「松島は第一の光風にしておよそ洞庭、西湖を恥ぢず 東海より海を入れて江の中三里淅江の潮を湛ふ・・・」とある。文中の西湖は、杭州の町の真ん中にある美しい湖のこと。淅江の潮とは、上述の天下唯一の奇観といわれる銭塘江の大逆流のことである。芭蕉翁は中国へは行ったことはないが、漢籍の教養から風光明媚の対比として西湖と淅江の潮を「おくの細道」に書き記した。

月見の本場、三潭印月
 中秋節の頃は、杭州には月見の客が押し寄せている。マルコポーロも「東方見聞録」で絶賛している杭州(英語表記はHangzhou)は、私が中国でもっとも好きなところである。過去、遅い夏休みを2度、6日間ずつこの町で過ごした。
西湖十景のひとつ「三潭印月」の沖には、三つの石塔が水中に一辺62メートルの正三角形の配置で置かれている。中秋節の頃、月が昇り水面に映るとその石塔に火をともし、水月の銀の輝きを照らし出す。つまり、名月を生け捕るための仕掛けのようなもの。私たちは小舟を借切って、桂花の香り漂う西湖に漕ぎ出し、天上の月と湖上の月の真っ只中での陶酔の観月会を実現した。
 白居易が刺吏として赴任、また蘇東坡が知事を務めた時代もあり、多くの詩人たちが杭州、西湖の美しさを称えた作品を残している。そういえば、芭蕉が象潟で詠んだ、中国四大美人のひとり西施のふるさとも杭州からそう遠くはない。いつの日か、観月句会を月見の本場、杭州で!という企画はいかが?
(西川遊歩=季語歳副代表 写真=西湖)*2011年の中秋節は、9月12日

リレーエッセイ021 重陽        中山圭子

きごさいBASE 投稿日:2011年8月31日 作成者: dvx223272011年8月31日

  九月九日と聞いて、重陽という言葉がすぐでてくる人は意外に少ないのではないだろうか。五節供のひとつとはいえ、あまり話題にのぼらない。はずかしい話だが、私自身、意識するようになったのは大学生になってから。雑誌で「着(きせ)綿(わた)」という名の菓子を見たのがきっかけだった。それは菊形の煉(ねり)切(きり)の上にまっ白なそぼろがのっているもので、重陽には菊露を含んだ真綿で身をぬぐい、長寿を願う優雅な風習があることを初めて知った。その情景を想像し、自分も菊の花の香りに包まれるような気持ちになったことが忘れられない。さらに同日は菊節供とも呼ばれ、中国の風習に倣い、菊の花びらをうかべた菊酒を飲んだり、菊花を観賞したりすることもわかり、すっかり魅了された。
 和菓子の世界に身を置いた今、重陽はより身近に感じられる。毎年、この時期になると、菊形に露や綿を置いた意匠の菓子が各店に並び、うれしくなる。栗の収穫時期に重なり、栗節供の名もあることから、栗の形の菓子も目につく。家に菊や栗がなくても、和菓子とお茶で、古の奥ゆかしい風習に思いを馳せつつ、重陽を楽しめるのは、ちょっとした口福である。(虎屋虎屋文庫専門職 写真=「重陽の宴」(虎屋製))

桜の実(さくらのみ)仲夏

きごさいBASE 投稿日:2011年8月22日 作成者: dvx223272011年8月22日

【子季語】
実桜、桜実となる
【解説】
桜は花が散ると青い小さな実を結ぶ。梅雨の頃、実が熟れて赤黒くなる。すっぱくて渋くて、うまくはない。吉野山が桜の山になったのは、鳥たちが山桜の種を糞とともに谷間に撒き散らしたから。サクランボ(桜桃)は西洋実桜の果実。

*

実ざくらやなほ頼もしき吉野山
蓼太「蓼太句集」

実ざくらや死にのこりたる庵の主
蕪村「蕪村句集」

来て見れば夕べの桜実となりぬ
蕪村「蕪村句集」

実桜やいにしへきけば白拍子
麦水「葛箒」

陵(みささぎ)の色どり淋し桜の実
麦水「葛箒」

あらしふけ地主の桜の実や落ちん
教貢「幣ふくろ」

夕桜城の石崖裾濃なる
中村草田男「長子」

リレーエッセイ020 原爆、原発、風化させない決意                      藤 英樹 

きごさいBASE 投稿日:2011年8月1日 作成者: dvx223272011年8月1日

  今年もまた八月六日の広島忌、九日の長崎忌の「原爆忌」がめぐってくる。ただ、今年は様相が異なる。それは三月十一日の東日本大震災があり、いまも終息しない原発放射能汚染の問題があるからだ。両日の平和記念式典には死に体の首相も出席して何か気の利いたことを言うだろう。そんな話はどうでもいいが、われわれ国民一人一人の鎮魂の思いは、例年になく深いものにならざるを得ない。
 私が勤めている東京新聞ではもうずいぶん前から、広島忌、長崎忌や八月十五日の敗戦忌に合わせて「語り継ぐ戦争」をテーマに、二十代の若い記者が第二次世界大戦を体験した人々を訪ね、じっくりと話を聞き、その記事を署名入りで社会面に大きく掲載することを続けている。取材相手は、南太平洋や中国の前線へ兵士として送られ、仲間の多くを失いながら辛くも生き残った人々であり、東京大空襲や沖縄戦の地獄をくぐり抜けてきた人々である。もちろん原爆で肉親を失い放射能禍の後遺症に今も苦しむ人々もいる。
 なぜこうした取材を続けるかといえば、戦争の体験者が年を追うごとに高齢化し、次々と亡くなっていくからである。時は非情だ、待ってくれない。語られ記憶されるべき貴重な体験談は時のかなたに消え去り、後には戦争を知らない世代だけが残る。そうなれば、また戦争の誘惑にかられるだろう。歴史を見れば明らかだ。人間は愚かであり、無知ほど恐ろしいことはない。
 そう考えると、今回の原発放射能汚染も、これから何十年も語られ続けなければならないのである。津波で破壊され、放射能で汚染された町の復興は少しずつ進むだろう。同時に人々の記憶は薄れていく。やがて体験者はいなくなり、津波や原発の恐ろしさも忘れ去られ、新しく誕生する世代によってまた一見まっとうな理屈がつけられ、もとの木阿弥のごとく原発が各地に建設されることになるやもしれない。
 今年の原爆忌は、原発放射能汚染の恐ろしさを風化させない決意、そのための未来図を考える機会となるはずだ。(季語歳理事 写真=さるすべり)

リレーエッセイ019 土用の丑の日   大塚哲也

きごさいBASE 投稿日:2011年7月15日 作成者: dvx223272011年7月15日

 「ドヨウノウシノヒ?あぁ、土曜日は家族で焼き肉か!」子供のころこんなことを思った。少し大人になって、「鰻を食べる日」ということはわかったが、今なお私にとって「ドヨウノウシノヒ」は家族団欒の日なのだ。
 1年ほど前に入籍はしたが、結婚式がまだだったので先日挙式した。妻は北海道の出身なので、家族にだけ東京へ来ていただいた。私も家系図を見ながら招待する自身の家族・親族を考えていくと、ついに50人になってしまった。家族・親族だけで50人。まさしくアットホームな式となり大変満足している。何よりこれほど家族・親族に支えられて生きてきたことを再確認できた。本当にありがたい。
 さて、母は私の結婚を機に、50歳半ばにして初めての独り暮らしとなった。私の新居は実家から一駅しか離れていなのだが、やはり何かと心配でちょこちょこ「帰省」している。「土用の丑の日」は「帰省」するのにちょうどよい理由である。早速母に連絡をして、妻という新しい家族と鰻で団欒をしようと思う。ちなみに、妻の実家では「土用の丑の日」に鰻を食べる習慣がないようだ。(季語歳スタッフ 写真=佐潟の蓮の花)

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