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季語と歳時記

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桃の節句(もものせっく) 仲春

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【子季語】
三月節句/弥生節句/雛の節句/桃の日/桃花の節
【解説】 
三月三日に女児のいる家では雛を飾り、桃の花、白酒等を供え子の成長を祝う。明るく華やかな行事。五節句のひとつ。
【例句】
娵らせて娘の空や雛節句   
許六「正風彦根躰」

明日しらぬ雛の栄耀やけふの桃
支考「三日月日記」

しめやかな雨も女の節供かな
蝶夢「草根発句集」

旅人の桃折りてもつ節句かな 
樗良「樗良句集」

桃の日や下部酒もる蒸蝶
白雄「白雄句集」

桃の日や深草焼のかぐや姫
一茶「七番日記]

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母子草(ははこぐさ) 晩春

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【子季語】 
鼠麹草(ほうこぐさ)/ははこ/ほうこ/御形蓬
【解説】
キク科の多年草。人里近くのどこにでも自生している。葉や茎が、柔らかな白毛に覆われているため、全体が白っぽく優しい感じがする。ヘラ形の葉の間からのびた花茎に、小さなつぶつぶの黄色い頭頂花を球状につける。春の七草のオギョウは母子草のロゼット(根出葉)である。
【科学的見解】
ハハコグサは、キク科の一年草もしくは越年草であり、北海道から沖縄までの路傍や田畑、荒れ地などに普通に生育している。花序には舌状花はなく、すべてが筒状花で構成されている頭花をつけ、葉の表面には白軟毛を密生させることが特徴である。近縁の種としては、ヨーロッパから西アジア原産のセイタカハハコグサが帰化しており、また本種との雑種も存在することが知られている。(藤吉正明記)
【例句】
すりこぎや父はおそろし母子草 
路通「雷盆木」

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嫁菜(よめな) 仲春

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【子季語】
うはぎ/薺蒿(おはぎ)/よめがはぎ/はぎな
【解説】
キク科の多年草。日本特産の植物で、秋に咲く花は野菊として親しまれている。春に萌え出た新苗は摘草として嫁菜飯やおひたし等に利用される。万葉集にもウハギとして詠まれ、古くから食用 とされてきた。

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入学試験(にゅうがくしけん/にふがくしけん) 仲春

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【子季語】 
受験/受験生/受験子
【解説】 
二月~三月頃行われる入学のための試験。私学では幼稚園、小学校から、公立は高校、大学に入るために生徒や学生は受験する。有名校へ入るには過酷な試験勉強を強いられるため、受験地獄などという言葉生まれた。

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野蒜(のびる) 仲春

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【子季語】
山蒜/根蒜/沢蒜/小蒜/野蒜摘む
【解説】
ユリ科の多年草。畑のまわりや畦などでよく見かける。細い青ネギのような葉がひと所にかたまって生える。若い葉や白色球状の鱗茎を、ゆでたり焼いたり、生のまま食べたりする。ニラやニンニクに似た香りを持つ。あざやかな緑が春らしい。夏に少し紫がかった白色の花をつける。 
【科学的見解』
野蒜(ノビル)は、北海道から沖縄にかけて広く分布し、人里付近に特に多く自生している。ノビルは、地下にある鱗茎により子球が増殖して子孫を残すと同時に、花茎も形成し、その一部もしくは全部が珠芽(むかご)に変わる面白い特徴を有する。(藤吉正明記) 
【例句】
野蒜掘れば強きにほひや暮の春
松本たかし「松本たかし句集」

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鳴雪忌(めいせつき)初春

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【子季語】 
老梅忌
【解説】 
二月二十日。俳人内藤鳴雪(一八四七~一九二六)の忌日。子規派の長老として、明治、大正の俳壇で重きをなした。酒脱な句風でこだわりのない天衣無縫な人柄であったという。
【例句】
白梅の白きに堪へず鳴雪忌
佐藤紅緑「花紅柳緑」

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石蓴(あおさ/あをさ) 三春

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【子季語】
川菜/坂東青/石蓴採り緑藻類
【解説】 
アオサ科。水深一~二メートルほどの海中に、岩や杭、海藻等に付着して成長する。巾の広い楕円形で、大小無数の穴があいている。潮の香の強い、新緑色の海藻。若く柔らかいものを食用にする。乾燥して青海苔としても利用する。
【科学的見解】
 あおさは、アオサ科アオサ属に分類される緑藻類の総称である。アオサ属に含まれている種としては、アナアオサ、リボンアオサ、アミアオサ、オオアオサ、ボタンアオサなどが存在するが、一般的にあおさとして食されているのは、アナアオサもしくはオオアオサである。(藤吉正明記)

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七日の御節供(なぬかのおんせちく) 初秋

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【子季語】 
索餅/むぎなわ
【解説】 
陰暦七月七日の節日に、天皇に供えるご馳走のことをいう。その日、小麦粉と米の粉で作った索餅(さくべい)というものを食べれば、おこり病を免れるとされ、天皇に献じられた。民間にもこの風習が伝わり、後に、七夕に素麺を贈りあう風習に発展した。

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春の蝿(はるのはえ/はるのはへ) 三春

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【解説】 
冬を耐えた蝿が、春になると障子などに止っていたりして、目に付くようになる。まだ夏の蠅ほどの元気は無い。

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梅見(うめみ) 初春

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【子季語】
観梅/梅見茶屋
【解説】 
梅は奈良時代に日本へもたらされたとされる。早春、百花に先立って咲く梅は、香りも高く気品がある。見頃には、各所の梅林がにぎわう。
【例句】
御秘蔵に墨を摺らせて梅見哉
其角「五元集」

むくつけき僕倶したる梅見かな
蕪村「霞夫宛書簡」

境内の刈芝を踏む梅見かな
河東碧梧桐「碧梧桐句集」

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