↓
 

きごさいBASE

NPO法人季語と歳時記の会のホームページ

投稿ナビゲーション

← 古い投稿

「歌舞伎」に感じる季節  歌舞伎役者 松本幸四郎

きごさいBASE 投稿日:2026年1月1日 作成者: dvx223272026年1月13日

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
 歌舞伎役者の家に生まれ52年、歌舞伎役者になって46年になります松本幸四郎です。曽祖父・七代目松本幸四郎が九代目市川團十郎に入門して以降、代々歌舞伎役者を生業としています。
 四季のある日本で生まれた「歌舞伎」は、季節を敏感に捉えていてそれが作品に影響をしています。お正月は「初春歌舞伎公演」として1月2日から始まります。お正月らしいおめでたく、明るい演目が並び、客席もお着物姿の方が多く劇場全体が彩の鮮やかな空間になります。年末のお稽古があって。元旦のお年始回りそして2日が舞台の初日となりいつにも増して慌ただしいですが、その慌ただしさがお正月を実感できる時でもあります。
 2月は節分の日には、舞台の幕間に鬼が出て豆まきを一座でするイベントがあり、4月は桜が舞い散る演目が上演されます。お花見にはあまり行ったことはないのですが、舞台装置の桜の大木が象徴的に描かれている演目に出演すると本物の桜よりも美しさを感じています。
 夏になるとお客様に猛暑を忘れていただくために本当の水を使って滝を作り、その中で役者はずぶ濡れになっての立廻りがある作品が上演されます。勧善懲悪は歌舞伎の得意な作品ですが、「夏芝居」と言われる真夏での上演は、ひときわ水しぶきが飛ぶお芝居でお客様に清涼感を味わっていただきます。
 冬になると本来無音の「雪」に「雪音」という大太鼓で音を作り、シンシンと降る雪を表現する作品が上演されます。寒さをさらに感じる世界ですが、人と人とが深く繋がる温かな人情話が展開される演目が上演されます。
 私は「歌舞伎」によって季節を感じているのかもしれません。全国にある「地芝居」には伝統、そして先人を大切にする日本の温かな心を感じます。日本が産んだ日本らしさを感じる「歌舞伎」、あらゆる時代に生きてきた歴史を紐解く「歌舞伎」を楽しんでいただければと思っています。誰よりも私が楽しんでいるのかもしれませんが・・・。

【筆者略歴】
1973年1月8日生まれ。松本白鸚の長男。79年3月歌舞伎座「侠客春雨傘」で三代目松本金太郎を名のり初舞台。81年10・11月、歌舞伎座「仮名手本忠臣蔵」七段目の大星力弥ほかで七代目市川染五郎を襲名。2018年1・2月歌舞伎座で十代目松本幸四郎を襲名。日本舞踊の松本流家元を兼ねる。屋号は高麗屋。26年1月は歌舞伎座「女殺油地獄」で河内屋与兵衛を演じる。

*各界の第一線で活躍している方の「四季のエッセイ」は1、4、7、10月1日に掲載します。次回は4月1日です。

「きごさい歳時記」を全面改訂へ

きごさいBASE 投稿日:2025年12月31日 作成者: dvx223272026年1月8日

「きごさい歳時記」につきましては、2008年3月の開始以来、多くのみなさまにご利用いただいておりますが、今後、ネット歳時記の需要が益々高まることが想定されるなかで、内容をさらに充実させるべく、全面的な改訂を実施することといたしました。
具体的には、現在の項目(主季語)約5000語を確認の上、必要に応じて主季語の追加、子季語・解説・例句の見直し等を、概ね5年を掛けて進めてまいります。

2026年は項目(主季語)の確認・追加検討に集中し、本体の更新は2027年から始まります。その後も順次改訂を進め、豊かで分かりやすい「きごさい歳時記」を追求いたします。ご期待ください。

2026年2月7日(土) Zoom でHAIKU+、講師は五島高資さん

きごさいBASE 投稿日:2025年12月14日 作成者: dvx223272025年12月22日

「HAIKU+」の新シリーズ「戦後俳句の検証」
現在ご活躍中の俳人・俳句研究者をお迎えして、戦後の俳句に多大な影響を及ぼした俳人についてご講演をいただきます。
2026年最初のHAIKU+は、俳人で「俳句スクエア」代表の五島高資(ごとう・たかとし)さんによる「金子兜太論」です。
遠方の方も参加しやすいZoomを使ったオンライン講演です。ぜひご参加ください。

日 時: 2026年2月7日(土)
13:30から

演 題 : 人間・金子兜太に迫る

講 師:  五島高資(ごとう・たかとし)

<プロフィール> 
 1968年長崎市生まれ。ホトトギス同人・森大鈴に師事、その後、金子兜太に師事。現代俳句新人賞、加美俳句大賞・スウェーデン賞、現代俳句評論賞、日本血液学会奨励賞など。「俳句スクエア」代表、「豈」同人。日本俳句協会理事長、現代俳句協会・GHOC 現代俳句オープンカレッジ講師、日本文藝家協会会員。
句集に『海馬』、『雷光』、『蓬萊紀行』、評論に『芭蕉百句(英訳付)』、『平畑静塔の百句』など。医師(血液内科)、博士(医学)。

<講師よりひと言>
  戦後、金子兜太は前衛俳句運動の中心的存在として「造型」の俳句理念を提唱した。これは、近代俳句の根本前提であった主客二元論を超克する新たな詩法であり、対象のみならず作者自身をも対象化する「創る自分」という高次の主体を措定することで、主客一如の詩境へ到る試みである。後年、兜太が「生きもの感覚」と呼んだ生命的・体感的な共有感覚がその詩境を裏打ちすることによって兜太俳句の本領が発揮されることになる。
 本講演では、兜太の作品を精査しつつ、この造型論が俳句史において果たした意義を明らかにしたい。また、講演者自身が兜太と交わった出会いから永訣までの歳月を振り返り、人間・金子兜太の実像に迫りたい。

2026年2月7日(土)13:30から
13:15 Zoom入室開始
13:30~15:00 講演 
15:00~15:45 長谷川櫂(きごさい代表)との対談、質疑応答     
 
<申込み案内>
1. 参加申し込み受付 1/29まで:  ここをクリック して申込みフォームからお申込みください。
2. 参加費:きごさい会員:無料  会員外:2,000円
きごさいに入会(年会費3,000円)していただければ、年4回開催予定のHAIKU+、きごさい+の参加費が無料となります。 会員外の方には後日振込先をご案内いたします。 
きごさい入会申し込みはこちら https://kigosai.sub.jp/bs/?page_id=716
3. ズームURLは、申込みされた方に2/3頃までにメールで配信いたします。かならずご確認ください。
ズームを使ったオンライン講演会です。1/29までに参加申し込みをして、2/3頃メール配信するズーム入室URLなどの案内をご確認いただかないと、当日視聴できません。よろしくお願いいたします。

「動物季語の科学的見解(両生類と爬虫類)」を追加しました

きごさいBASE 投稿日:2025年9月25日 作成者: dvx223272025年10月1日

 東海大学教養学部の藤吉正明先生による「動物季語の科学的見解」の追加です。四回目は両生類と爬虫類の20季語、

蛙(かわず)、蟇穴を出づ(ひきあなをいづ)、蝌蚪(かと)、青蛙(あおがえる)、雨蛙(あまがえる)、いもり、海亀(うみがめ)、河鹿(かじか)、亀の子(かめのこ)、山椒魚(さんしょううお)、蜥蜴(とかげ)、飯匙倩(はぶ)、蟇(ひきがえる)、蛇(へび)、蝮(まむし)、守宮(やもり)、牛蛙(うしがえる)、蛇衣を脱ぐ(へびきぬをぬぐ)、秋の蛙(あきのかわず)、冬眠(とうみん)

 以上季語の解説が新しくなりました。ぜひ、お読みください。今後は、昆虫、魚類などについての改訂も予定しております。
 なお、今回の改訂にあたって引用及び参考にした文献は以下の通りです。

引用及び参考文献
・岩村恵子(訳)(一九九九)最新ヘビ学入門、平凡社
・内山りゅう 他(二〇〇二)決定版日本の両生爬虫類、平凡社
・亀崎直樹(二〇一二)ウミガメの自然誌、東京大学出版会
・川添宣広(二〇二〇)日本の爬虫類両生類生態図鑑、誠文堂新光社
・関慎太郎(二〇〇八)身近な両生類・はちゅう類観察ガイド、文一総合出版
・関慎太郎(二〇二一)野外観察のための日本産両生類図鑑 第三版、緑書房
・日本ウミガメ協議会
https://www.umigame.org/umigamenitsuite/cn11/kyoukasho_seikettei.html
・日本爬虫両棲類学会 編 (二〇二二)新日本両生爬虫類図鑑、サンライズ出版
・比婆科学教育振興会 編(一九九六)広島県の両生・爬虫類、中国新聞社
・松井正文・前田憲男(二〇一八)日本産カエル大鑑、文一総合出版
・松橋利光・奥山風太郎(二〇一五)山渓ハンディ図鑑九 日本のカエル 増補改訂察ガイド、山と渓谷社
・松橋利光・富田京一(二〇二五)山渓ハンディ図鑑 日本のカメ・トカゲ・ヘビ、山と渓谷社

恋の俳句大賞(2025年前期)大賞はなし

きごさいBASE 投稿日:2025年9月7日 作成者: dvx223272025年9月24日

【大賞】
該当作なし

☆村松二本 選
【特選】   
月光を浴びて弥勒のやうなきみ   千葉文智
君に逢ふたびに菜の花蝶と化す   綾竹あんどれ
【入選】
日焼けして恋はキャラメルコーン味 深谷健
さよならは無色透明夏の海     折田祐美子
ゆきむしのゆの字のやうな恋でした げばげば
肩ふれて祭の夜は火の匂ひ     薮下瑞香
マヨラーの君にハムカツ作る夏   城内幸江
毛糸玉手品のように愛を編む    大野喬

☆趙栄順 選
【特選】
ぼくの右手きみの左手夕立来る   押見げばげば
ゆく春や百まで惚れて土に帰す   まんぷく
休日の香水の君知らざりき     縄田ゆみこ
ひまわりの高さのキミとキスをする 中西羽音
恋心10℃冷まして夕立過ぐ     澤田紫
【入選】
友情は恋には勝てず青林檎     尾澤慧璃
風鈴や揺れて戻らぬ恋ひとつ    長楽健司
好きですと言うには夜が足りぬ夏  後藤喜生那
山笑う少し大きなラブレター    中原壱朋
星飛んでバームクーヘン半分こ   椋本望生

☆長谷川櫂 選
【特選】
涼しさや敬語は恋の防波堤     陽子
【入選】
遠花火君の全てを忘れまじ     円美々
夕映えや湘南テラス二人の夏    倉森愛華
ぼくの右手きみの左手夕立来る   押見げばげば
日焼けして恋はキャラメルコーン味 深谷健
大好きを少しくださいかき氷    城内幸江

8月16日きごさい+報告 「平安時代の菓子とは?」

きごさいBASE 投稿日:2025年8月29日 作成者: dvx223272025年9月24日

                       
 「平安時代の菓子とは?」  講師:虎屋文庫 中山圭子

【講座レポート】
 菓子といえば甘い味をイメージするが、確か平安時代はまだ砂糖はなかったはず。
本日の演題「平安時代の菓子とは?」 の「?」が、レジュメにそって中山さんの明快なお話と画面に映る貴重な画像で解き明かされていった。
平安時代(794~1185)の貴族の食は、米を中心に魚介や山菜、野菜類を用い、調味料は塩、酢、酒、醤(ひしお)。菓子とは主食以外の副食、嗜好品を指し、具体的には①木の実・果物 ②餅類 ③唐菓子があるそうだ。

〇平安時代の菓子 
①  木の実・果物
②  餅類: 餅は稲作や霊魂の象徴
  五穀豊穣・子孫繁栄・除災招福 祈りや願いを込めて神に捧げ、共食した。
  年中行事との結びつき
  三月三日の母子餅(草餅)、五月五日の粽、十月亥の日の亥の子餅は平安時代から今も続いていることにびっくりした。
  正月の餅はそもそも歯固めの餅だったのか。
  人生儀礼
  三日夜の餅:当時は通い婚だったが三日通ったら正式に結婚の祝いとして、三日目の夜、三日夜の餅を用意したという。
  五十日の餅、戴餅: 子どもの成長を祝う。生まれて一年目の子どもの背に一升餅を背負わせる行事が今でもある。
③  唐菓子
遣唐使などが中国より伝えた菓子。多くは米の粉や小麦粉をこねて形作り、油で揚げている。
梅枝、桃枝、餲餬、桂心、黏臍、饆饠、団喜(歓喜団)、結果、餢飳(伏兎)、餛飩、餺飥、粉熟、
餅餤、糫餅、索餅(麦縄)、捻頭(麦形)など
中山さんの解説と図版の画像で、唐菓子の形や名前にそれぞれ意味や願いがあることがわかり興味深かった。「餅」は中国では小麦粉で作った製品を意味する、という説明にもはっとした。飛鳥~平安時代に渡ってきて米粉でも作られるようになったのだろうか。また、図版では唐菓子が器に高く積み上げられていて、平安時代はそのような盛り付け方をしたのか、とちょっと不思議だった。この盛り付け方も中国の影響だろうか。
現在、唐菓子の一部は神饌として受け継がれているという。

  
〇甘味料 甘葛(あまずら) について
唐菓子の甘味にも使われたという甘葛(あまずら)。でも何と言っても『枕草子』の 「あてなるもの~~削り氷(けずりひ)にあまづら入れて、あたらしき金鋺(かなまり)に入れたる。」にあこがれる。何しろ「あてなる」は「貴なる」、まさに平安時代のイメージだ。中山さんは「甘葛再現プロジェクト」に参加したことがあるそうだ。甘葛は冬の間に甘味を増した蔦の樹液を煮詰めたもの。適宜に切り、一方から息を吹き樹液を滴らせ、それを十分の一まで煮詰めて、甘葛を再現したとか。上品な甘さで、蜂蜜のような色合いだった、とのお話にいよいよ想像がふくらむ。甘葛をかけた削り氷が入った金属の一椀、虎屋が再現したレプリカがとても美しく、まさに「あてなるもの」だった。でも蔦の樹液を集めるのも煮詰めるのも相当な手間と時間がかかり、削り氷は氷室の天然の氷を運ばせて、となれば一杯百万円ぐらいする高価なものではないか、とのお話にため息がでた。

 〇古典文学に見える菓子
以下の物語の中で菓子の出る場面が紹介された。当時の人々の暮らしと菓子との関わりがいきいきと描写されており、そして千年も前の菓子が現在に通じることにも驚いた。
『伊勢物語』とかざり粽 :宮中の端午の節句には厄除けとして粽を用意。
『土佐日記』と糫餅 :糫餅を売る店とも解釈されるが、諸説あり。
『和泉式部集』と母子餅 :花のさと心も知らず春の野に いろいろつめるははこもちひぞ
上巳の節句には厄払いのため、香りの強い草餅を食べる風習があった。昔は母子草(春の七草のひとつ、ごぎょう)を用いた。
『枕草子』と青ざし・餅餤 :青ざしは昭和頃まで存在したという青麦の菓子。餅餤は唐菓子の一つ。
『今昔物語集』と麦縄 :麦縄は索餅に同じと考えられる。素麺の原形。
『源氏物語』と亥の子餅(葵)、椿餅(若菜上)、粉熟(宿木)
亥の子餅は時代とともに変化、現在の椿餅は餡入り、粉熟はしんこ餅の一種。
「若菜上」には公達たちが蹴鞠のあと歓談しながら椿餅や木の実などを食べた場面がある。今で言うとスポーツの後のおやつのようなものか、と微笑ましい。そして「葵」の亥の子餅が出る場面で、惟光と源氏のやりとりにくすっとしてしまうのは、先に中山さんの「三日夜の餅」の解説を聞いたからだ。

〇平安時代の美意識の影響
江戸時代に花ひらき、洗練され、現在に至るすばらしい和菓子の文化、それは千年前の平安時代の雅びな美意識を受け継いだものだった。江戸時代の上菓子(白砂糖を使った上等な菓子)の銘や意匠に、平安時代の和歌や物語にでてくる言葉や名前、絵巻に見るような衣装の配色「かさねの色目」などが使われているという。江戸時代の人々の古典の教養の深さにあらためて感じ入った。そして王朝時代の美意識を受け継いだ、菓子の文化、和の文化に日本人として誇りを感じた。
 
***
「中山さんの和菓子の講座も今回で9回目、9年目になります。」と司会から紹介した。それを受けて、本日初めて参加した方から、「9回目とは!このような講座が開かれているのを知らずに残念。今までの講座も聞きたかった。一冊にまとめる予定はありませんか?」と質問があった。残念ながらその予定はないが、そういう方に中山さんのご著書『事典 和菓子の世界 増補改訂版』(岩波書店)をお勧めしたい。写真やイラストが美しく、中山さんの明快で親しみやすい語り口を彷彿とさせる解説が楽しく充実している。コラムも珍しい図版とともに内容が濃い。
中山さんには来年も講座をお願いする予定です。            (葛西美津子記)

参考文献
中村義雄『王朝の風俗と文学』塙書房1962年
山中裕『平安朝の年中行事』塙書房 1972年
‐平安建都1200年記念‐『王朝の雅と和菓子』展 虎屋文庫展示小冊子 1994年

菓子関係展示情報
○とらや東京ミッドタウン店ギャラリー 特別展「夏休み!寒天博士になろう」9月17日(水)まで
○とらや赤坂店地下一階ギャラリー 「和菓子が出会ったパリ」 10月14日(火)まで 
○新潟県立歴史博物館 「飴・糖・あめ展」 9月6日(土)~10月19日(日)

虎屋文庫について
和菓子文化の伝承と創造の一翼を担うことを目的に、昭和48年(1973)に創設された「菓子資料室」。室町時代後期創業の虎屋に伝わる古文書や古器物を収蔵、和菓子に関する資料収集、調査研究を行っている。学術研究誌『和菓子』を年1回発行。
非公開だが、お客様からのご質問にはできるだけお応えしている。
株式会社 虎屋 虎屋文庫 〒107-0052 東京都港区赤坂4-9-17 赤坂第一ビル2階
E-mail bunko@toraya-group.co.jp TEL 03-3408-2402 FAX 03-3408-4561

〇講演のあと、句会が開催されました。 選者: 中山圭子、長谷川櫂
中山圭子 選
【特選】
声だして笑ふ姫君夏氷           森永尚子
古都の菓子食みて秋思をなぐさめん     越智淳子
れもん水飲み干す君の息踊る        狩野恭子
懊悩は底へ預けて水海月          伴
桃と息合はせて桃の皮を引く        金澤道子
京菓子を選ぶに迷ひ秋はじめ        斉藤真知子
【入選】
それぞれの顔はたがひぬ鮎の菓子      村山恭子
朝顔は青空掴むつもりらし         きだりえこ
かき氷削りし音の涼しさよ         谷口正人
水はじくうぶ毛をなでて桃あらふ      金澤道子
かき氷とらやの宇治の山みやび       西川遊歩
名水に水まんぢうのたゆたひぬ       村山恭子
この星に飢うる子ありて豊の秋       鈴木美江子
錦玉の流れに星撒く天の川         西川遊歩
空襲で溶けし羊羹敗戦忌          西川遊歩
つやつやの盆にぼたもち盆の入り      鈴木美江子
長き夜の菓子千年の物語          澤田美那子
水輪ゆれ真中にしんと水羊羹        飛岡光枝

長谷川櫂 選  (推敲例)
【特選】
洗ひたる墓に一切れ芋やうかん       葛西美津子
バラバラでも家族朝顔がひらく       田島博美
水輪ゆれ真中にしんと水饅頭        飛岡光枝
【入選】
白桃と息を合はせて皮を引く        金澤道子
空襲で溶けし羊羹敗戦忌          西川遊歩
握り鋏の音涼しさよ飴細工         飛岡光枝
月影や妻の好みの黒羊羹          花井淳
新盆や志ほせ饅頭乞はれ買ふ        西川遊歩
長き夜の菓子千年の物語          澤田美那子
琥珀羹夏の名残の水の色          澤田美那子

10/18(土) Zoom でHAIKU+、講師は髙田正子さん

きごさいBASE 投稿日:2025年8月11日 作成者: dvx223272025年12月2日

「HAIKU+」の新シリーズ「戦後俳句の検証」
現在ご活躍中の俳人・俳句研究者をお迎えして、戦後の俳句に多大な影響を及ぼした俳人についてご講演をいただきます。
今回は、俳人で「青麗」主宰の髙田正子(たかだまさこ)さんによる「黒田杏子論」です。
遠方の方も参加しやすいZoomを使ったオンライン講演となります。
Zoomは初めてという方も、パソコン、スマートフォン、タブレットを使用されていれば、比較的簡単に視聴できます。ただし事前に参加申し込みが必要です。詳細は下記の<申込み案内>をご覧ください。

日 時: 2025年10月18日(土) 13:30から

演 題 : 黒田杏子の俳句――「巡礼」の句業

講 師:  髙田 正子(たかだまさこ)

<プロフィール> 
 1959年岐阜県生まれ。大学を卒業するころ黒田杏子師に出会い、師を囲む勉強句会「木の椅子」、「あんず句会」等に参加。1990年「藍生」創刊と同時に入会。2023年師の逝去に伴い「藍生」終刊。同年8月10日、師の誕生日をもって「青麗」設立。2024年1月「青麗」誌創刊。俳人協会理事。「中日新聞」俳壇選者。
句集に『花実』『青麗』等。著書に『黒田杏子の俳句』『日々季語日和』等。編著書に『黒田杏子俳句コレクション』全4巻。 

<講師よりひと言>
  黒田杏子の最晩年にあたる時期に、「藍生」誌上に「テーマ別黒田杏子作品分類――先生の○○」(○○には「葱」「ふたり」等、月号ごとの主題が入る)と題する連載ページを持った。創刊して30年ともなれば、主宰の俳句を知らない会員もいるはずだから、という理由で選んだテーマであったが、そもそも私自身が全くわかっていなかったという重大な事実に気づくこととなった。3年に及んだ連載の間には、師とのコラボのようになった回もある。まずは髙田の目を通した黒田杏子とその作品を紹介するところから始めたい。

2025年10月18日(土)
13:15 Zoom入室開始
13:30~15:00 講演 
15:00~15:45 長谷川櫂(きごさい代表)との対談、質疑応答     
 
<申込み案内>
1. 参加申し込み受付 10/9まで:

6月21日 第38回きごさい+ 報告

きごさいBASE 投稿日:2025年6月25日 作成者: dvx223272025年9月24日

鮎の話=釣り、味、歴史  講演= 鈴木康友(つり人社会長)
                          レポート=西川遊歩


 鮎は夏の季語ですが、春や秋にも跨る川の王と呼ばれる魚です。しかし、実際には鮎や鮎釣りについて、深く知っている人は多いとは言えません。鈴木康友さんは、つり人社の編集者であると同時に、優れた釣り人としても名を馳せていて、鮎について、多面的な視点から映像と体験に基付くレクチャーは、大好評でした。

☆縄張りに侵入した野鮎を追い払う習性を利用した友釣り“。
 針に付けたエサを食わせる釣りではない友釣りは、鮎の習性を利用したユニークな釣りである。縄張り意識の強い鮎は、侵入してくる鮎に激しくアタックするところを、囮鮎に仕組んだ針に掛ける。その行動のパターンと囮と仕掛けの仕組みの説明がなされ、友釣りの面白さが伝わって来ました。
鮎は清澄な川が生活圏ではなく、石に苔が付く流れを好む、という話題をきっかけに、日本の川についての現状が語られました。友釣り以外の釣り方としては、ドブ釣り、コロガシ釣り、サクリ釣り、ルアー釣りなど。友釣りの人たちは、他の釣人と比較すると長時間川に居る傾向が強いそうです。
友釣りの時代の移り変わりを映像にて説明。竹竿時代から、今は、スペースシャトルにも使用される新素材の鮎竿の時代です。ナイロン、フロロカーボン、金属、ハイブリッド、新素材の開発と釣り人のさらなる工夫が、釣り方をさらに進化させます。
糸は細くて丈夫で結びやすいものが商品化され、ハリ先も薄く鋭く強靭となり、長時間、川に立ち込んでも冷えないウエアも開発されています。日本の釣り具制作技術は世界最高レベルであることを知り、その技術の競い合いも垣間見えました。道具の歴史の場面で、昭和の狩野川の解禁日の写真が出て、釣り人のごった返す数の多さに、竿の乱立する風景にびっくりしました。

☆友釣りの名人たちと鮎の塩焼き
毎年、鮎釣りの大会が、全国のあちこちの川で開かれます。そこでの優勝者や上位入賞者の常連は、メディアの露出が多くなり、鮎の友釣りの名人として有名になり、釣り道具のテスターなどを依頼されるようになります。しかし、鮎釣りのプロの制度は無く、その魅力にはまり込んで、人生を台無しにする人もいるそうです。名人級の釣り人の川の流れや鮎の動きを見る五感と知見は凄まじく、独自の仕掛けを考案して、短時間に驚くほどの釣果をあげる力は想像以上のものがあります。
鮎の味は、川ごとに異なります。鮎の食べ方で一番おいしのは、塩焼きで、とくに美味しい川は、中部地方です。美濃の民宿の女将さんの塩焼きの写真が映し出され、頭まで柔らかく食べられる極意が語られました。五面焼きとか串の打ち方とか、要はじっくり丁寧に焼くことが、美味しさのポイントです。天然と養殖の違い、食べる部位の順番……塩焼きについては、会場から多数、質問が出ました。川の特徴を語りつつ、環境や外来種の問題に触れられていたことも印象的でした。
      
☆釣りが巧い編集者と釣りキチ三平 
鈴木康友さんは、編集者として鮎だけでなく、他の釣りにも長けていて造詣も深い。バスフィッシングではカリフォルニアの大会で優勝、アラスカのサーモンダービーでも優勝・・・国内だけでなく海外五十か国での活動、取材もされていています。様々な釣りのジャンルの知識と人脈を、「釣りキチ三平」の作者の矢口高雄さんに惜しみなく提供し、いわば三平の影武者的存在です。漫画はモデルが存在しても別名になっていますが、唯一「呪い浮き」の巻は鈴木さんが実名で登場しています。

   ✝

レクチャー終了後、活発な質疑応答で盛り上がりました。鮎釣りは、男の世界ですが、今回、聴衆は女性の方が多かったのが特徴的でした
 最後に、代表が友釣りの起源と球磨川の鮎についての質問をされました。球磨川の鮎は、日本一大きいサイズが特徴で、尺鮎に出会える鮎釣りのメッカの川のひとつだそうです。数年前に、人吉から八代へ向かっている途中、球磨川沿いの食事処に「鮎の塩焼き」の幟を発見、そこで食べた鮎の大きさと黄金色の美しさに驚いた記憶が甦りました。

句会報告
講演の後、句会が開催されました。    選者:鈴木康友 西川遊歩、長谷川櫂
鈴木康友 選
【特選】
旧道や店はおでんと鮎の串         森永尚子
酒一合鮎のこぼせし化粧塩         森永尚子
釣りてすぐ放つや囮鮎として        金澤道子
万物の鼓動のごとき鮎の竿         村山恭子
手の込んだ料理にまさる焼鮎よ       田中益美
【入選】
骨酒の器も鮎のたたずまひ         橘まゆみ
六月の鮎骨まで食ふや美味し        上松美智子
鮎飯の炊きあがるまで夕寝かな       森永尚子
岩床のひかりの綾に鮎遊ぶ         長谷川櫂
きらきらと朝日に鮎の釣られけり      金澤道子
紀の川の御用鮎師の気骨かな        西川遊歩
鮎の肌流れに磨かれ光り生む        佐藤森恵

西川遊歩 選
【特選】
夕あかね鮎一匹も釣れぬ日の        矢野京子
きらきらと朝日に鮎の釣られけり      金澤道子
雲走る大峰山や鮎の竿           玉置陽子
激流に浮かぶ一軒鮎の宿          飛岡光枝
鮎釣の一人一人の静寂かな         飛岡光枝
川の香の馥郁と鮎焼かれけり        長谷川櫂
【入選】
囮鮎あぎとふ水の青さかな         飛岡光枝
力ならどこにも負けぬ土佐の鮎       森永尚子
鮎飯の炊きあがるまで夕寝かな       森永尚子
串鮎の己の香りを知らぬまま        佐藤森恵
四万十は鮎も千草の匂ひかな        イーブン美奈子
語らひて鮎釜めしのほのぼのと       鈴木美江子
鮎食うて明日の泳ぎの達者なる       村山恭子
鮎の宿豊かに濡れる雨の川         上村幸三
吉野芳き川に佳き鮎小ぶりにて       イーブン美奈子
背にふたつ嘴のあと鮎を焼く        服部尚子
岩喰みて尾はそよぎけり上り鮎       越智淳子
ふるさとの川の匂ひぞ鮎合はせ       葛西美津子

長谷川櫂 選  (推敲例あり)
【特選】
激流に浮かぶ一軒鮎の宿          飛岡光枝
鮎釣の一人一人の静寂かな         飛岡光枝
飛び鮎や闘竜灘は雲の中          玉置陽子
【入選】
きらきらと命戯れ囮鮎           上村幸三
篝火に照るや漆の岐阜団扇         服部尚子
力ならどこにも負けぬ土佐の鮎       森永尚子
鮎飯の炊きあがるまで昼寝かな       森永尚子
水中の鮎友づりの火花かな         西川遊歩
鮎釣りて一生あらかた過しけり       園田靖彦
釣られてはあはれ囮となりて鮎       葛西美津子

8/16(土) ズームできごさい+ 「平安時代の菓子とは?」

きごさいBASE 投稿日:2025年6月21日 作成者: dvx223272025年8月11日

さまざまなジャンルから講師をお迎えして季節や文化に関わるお話をお聞きする「きごさい+」
今回の講師は、きごさい+ではおなじみの虎屋文庫の中山圭子さん。
講演の後、句会もあります。(選者:中山圭子、長谷川櫂)
どうぞぜひご参加ください。

演 題 : 平安時代の菓子とは?
講 師 : 中山 圭子(なかやま・けいこ)
プロフィール:
東京藝術大学美術学部芸術学科卒業。四季折々の和菓子のデザインの面白さにひかれて、卒論に「和菓子の意匠」を選ぶ。
現在、和菓子製造販売の株式会社虎屋の資料室、虎屋文庫の主席研究員。
著作に『事典 和菓子の世界 増補改訂版』(岩波書店)、『江戸時代の和菓子デザイン』(ポプラ社)、『和菓子のほん』(福音館書店)など。

講師のひと言:
平安時代の有名人といえば、昨年の大河ドラマ『光る君へ』で話題になった紫式部、藤原道長、清少納言などが思い浮かぶでしょうか。ドラマでは、菓子はあまり取り上げられませんでしたが、『源氏物語』や『枕草子』などの古典文学を読むと、椿餅やかき氷などが登場し、意外な発見があります。当時の人々の暮らしに思いを馳せながら、約1000年前の菓子の世界を探っていきたいと思います。

日 時:2025年8月16日(土)13:30~16:00  (13:15~ Zoom入室開始)
13:30~14:45  講演
14:50~15:20  句会(選句発表)
15:20~16:00  長谷川櫂(きごさい代表)との対談、質疑応答

第14回きごさい全国小中学生俳句大会

きごさいBASE 投稿日:2025年3月31日 作成者: dvx223272025年3月31日

【大賞】
ブランコに身をまかせたら花吹雪 
江東区立数矢小学校五年 市川愛莉

【学校賞】
東京都江東東区立第二亀戸小学校

【奨励賞】
大分県大分市立大在小学校
東京都江戸川区立松江第二中学校

小山正見選
【特 選】
はじっこではえほうだいのねこじゃらし
東京都江東区立第二亀戸小学校四年 金井慧
ねこじらしは勢いのある植物だ夏のうちから生え始めぐんぐんと広がるしかし広場や校庭の真ん中には生えない反対にはじこはねこじらしの天下だこれは一つの発見かもしれない。

高跳びで最後の秋を飛びこえる
東京都江東区立東砂小学校六年 城戸秀真
六年生最高学年で迎えた秋だろう最後の陸上競技会だバに向かてスタトを切る未来へ向けてのジンプだバを超えられるか秋の澄み切た空が目に映る。

ブランコに身をまかせたら花吹雪
東京都江東区立数矢小学校五年 市川愛莉
一瞬この句が目に飛び込んできた美しい光景だそうかブランコに身を任せると花吹雪になるのだまるで魔法のようではないか何かをすると何かが起こる花吹雪は奇跡だ未来は奇跡に満ちている。
【入 選】
母の日にてれくさくてもわたす花 高知県土佐市立高岡第一小学校四年 井上紗瑚
ぬけがらの数だけ夏の声になる 東京都江東区立第二大島中学校一年 髙井翼冴
あきの町中央線でかけぬける 東京都杉並区立東田小学校六年 江口華生
清水の舞台の上で夏を見る 東京都足立区立花畑中学校三年 木村美月
夕やけが体の中にしみていく 東京都江東区立数矢小学校三年 阿部希美
冬が来る一人はいるぞ半ズボン 東京都江東区立数矢小学校四年 長尾時暉
文化の日とにかく分厚い玉子焼き東京都江東区立第六砂町小学校六年橋本壮史
【佳 作】
神無月だれの物でもない広場 神奈川県川崎市立住吉小学校三年 中藤千晴
赤とんぼ人差し指を通り過ぎ 東京都江東区立越中島小学校六年 山田咲
あきのあめぞうがめのそりあるいてる 東京都江東区立第二亀戸小学校一年 前田佳穂
虹が出てすごいすごいとひとりごと 高知県土佐市立高岡第一小学校六年 片山輝将
きなこパン歯がぬけそうな冬の朝 東京都江東区立浅間竪川小学校三年 石坂大和

髙田正子選
【特 選】
りかしつに目高がいるよ生まれてた
東京都立立川国際中等教育学校附属小学校二年 亀﨑梨那
理科室の水槽を毎日のぞいていたのでしうそして今日卵がかえて小さな小さな目高が泳ぎ回ているのを発見急いで友だちや先生に知らせに行きましたその時のことばがそのまま詩のことばでしたね。

渡り鳥未来の風が吹いてくる
大分県大分市立大在小学校六年 松本未緒
遠い北の国から鳥が渡てきます何か未知のものを連れてくるようだ と思たのでしうか 鳥のふるさと北国の風は過去その翼が起こす風は現在そうしてここへは未来の風を連れてくるという発想がすばらしいです。

ずぶぬれになてもにじをわたりたい
群馬県高崎市立城東小学校四年 佐藤友哉
雨あがりなどに太陽と反対側の空にかかるのがにじ 見つけるとうれしくなて渡てみたい足はどこにあるのかと思います作者はさらにずぶぬれになてもと強く願いました ずぶぬれこの発想がすばらしいです。
【入 選】
みやこじま海からみたんだ天の川 東京都江東区立第二亀戸小学校四年 大沢遥斗
一夜だけ町が明るい夏祭り 東京都江戸川区立松江第二中学校三年 山中美空
ひまわりは手を振るように揺れている 兵庫県南あわじ市立志知小学校六年 宮本旺育
堂々と死んで動かぬかぶと虫 大分県大分市立大在小学校六年 太田美結
夕焼けをタチしている鬼ごこ 大分県大分市立大在小学校 六年 梅木琉莉
のどすべる花の香りやラ・フランス 東京都江東区立深川小学校五年 神戸瑛吉
みのむしのすがたになりてねむるよる 神奈川県大磯町立大磯小学校四年 宇野美咲
【佳 作】
終戦日最後に一つかげおくり 東京都八王子市立長房中学校三年 加藤遼
Q生きている?Qもしやまだ飛ぶ?A蝉次第 東京都渋谷教育学園渋谷中学校二年 横田瑛
スイカ食う僕の姿はカバみたい 香川県三豊市立詫間中学校三年 森瑛太
保健室のベドの白さ冬日和 東京都中央区立月島第一小学校五年 前田美波
チューリップ地面に虹が咲いていく 東京都豊島区立池袋本町小学校六年 江藤千夏

飛岡光枝選
【特 選】
ずぶぬれになてもにじをわたりたい
群馬県高崎市立城東小学校四年 佐藤友哉
雨が上がろうとする空にかかる虹 ずぶぬれで虹を見た時のウキウキした気持ちが読む人に伝わります歌詞にもなている虹をわたるという聞きなれたことばがこの句ではしんせんに感じます。

赤とんぼ色んないろでとんでいる
東京都江東区立深川小学校二年 岡見蛍
ふつう赤とんぼは赤いと思いますでも作者は赤は赤でもいろいろな色があることを見つけました夕日に染またあざやかな赤くもりの日のくらい赤それは見る人の気持ちによても変わる色かもしれません。

堂々と死んで動かぬかぶと虫
東京都大分市立大在小学校六年 太田美結
堂々と死んでがりぱですこわいしできたら考えたくないことかもしれない死と作者は真正面から向き合ていますそして動かぬと今のかぶと虫の様子をしかりと描いています。
【入 選】
こうていのつんつんとがるふゆ木のめ 東京都葛飾区立新宿小学校一年 加藤楽翔
公園で前かごにひらり冬落葉 東京都江東区立平久小学校五年 浅野桜
どんぐりがあきをしらせにおちていく 東京都江東区立川南小学校二年 池田凛
しゅくだいをやりたくないよあぶらむし 東京都立立川国際中等教育学校附属小学校二年 陳天一
図書館へ行こうと思て入道雲 東京都新宿区立愛日小学校 六年 栗山佳音
ゆるやかにうきわにのってそらをとぶ 鹿児島県鹿児島市立坂元中学校二年 上園月渚
鬼ごこバラのトゲが刺さりそう 福岡県福岡雙葉中学校三年 渡辺琴葉
【佳 作】
炎天下8月9日長崎に 東京都新宿区立愛日小学校六年 宇崎純平
ぬけがらの数だけ夏の声になる 東京都江東区立第二大島中学校一年 髙井翼冴
夏休み祖父母のねこがおでむかえ 茨城県日立市立助川小学校六年 黒澤七海
赤とんぼ人差し指を通り過ぎ 東京都江東区立越中島小学校六年 山田咲
夏休み頭よくなるペンを持つ 東京都江戸川区立松江第二中学校三年 泉海斗

長谷川櫂選
【特 選】
くわがたがあるいてくるよグラウンド
富山県高岡市立伏木小学校一年ダシルバマテウス
怪獣のように巨大なクワガタムシがここにいるくわがたがあるいてくるよのあといきなりグラウンドといたところがよかた俳句だから描けた世界。

ブランコに身をまかせたら花吹雪
東京都江東区立数矢小学校五年市川愛莉
ブランコをこぎながら花吹雪を浴びているのだが自分も花吹雪になてしまた言葉でしか描けない世界。

さるのかおまかになてあきのかぜ
東京都江東区立第二亀戸小学校一年中島遙希
ニホンザルの真赤な顔あきのかぜがとてもうまいこのあきのかぜは芭蕉のあかあかと日はつれなくも秋の風を思わせる。

【入 選】
キャプファイヤーみんなでつなぐ最後の手 東京都葛飾区立新宿小学校六年 入江奏介
あきの町中央線でかけぬける 東京都杉並区立東田小学校六年 江口華生
飛行機を食べたふりした入道雲 東京都 江東区立第二亀戸小学校六年 小沼侑剛
赤とんぼ人差し指を通り過ぎ 東京都江東区立越中島小学校六年 山田咲
雪だるま外から見つめるぼくの家 東京都足立区立花畑第一小学校五年 青木寿陽
寒いなあ白い言葉で友を待つ 山口県立高森みどり中学校二年 須田青慈
みつばちは菜の花見つけ一直線 群馬県高崎市立城東小学校四年 大澤汐莉
【佳 作】
高跳びで最後の秋を飛びこえる 東京都江東区立東砂小学校六年 城戸秀真
おばあちゃんたけのほうきのあきのあさ 東京都江東区立第六砂町小学校一年 小林悠真
えんぴつにとまらせているせみのから 東京都葛飾区立新宿小学校三年 成田花音
堂々と死んで動かぬかぶと虫 大分県大分市立大在小学校六年 太田美結
サイダーはのどのおくまでさわいでる 高知県土佐市立高岡第一小学校五年 麻岡花蓮

投稿ナビゲーション

← 古い投稿

2026年のはじめに  長谷川櫂

新年明けましておめでとうございます。

 NPO法人「季語と歳時記の会(きごさい)」は2008年の発足から今年で19年目を迎えました。年会誌「歳時記学」は「きごさい」と名称を変更して号を重ね、今年2月発行予定の号で第18号になります。この第18号を会誌の最終号とし、今年からこのサイト「きごさいBASE」に全面移行します。

 新企画「四季のエッセイ」には歌舞伎俳優の松本幸四郎さんに新春を寿ぐ素晴らしいエッセイを寄稿していただきました。また恒例の「日本の暦」も掲載しています。今後はデジタルの特性を生かしてスピィーディー発信してまいります。皆さまの更なる積極的なご協力、ご支援をお願いいたします。

最後に今年も皆さまの一層のご多幸を祈念いたします。(季語と歳時記の会代表)

きごさい歳時記


「日本の暦」2026年版


今夜はご馳走

季節文化を発信

NPO法人「きごさい」(季語と歳時記の会)は、ネット歳時記「きごさい」を中心に季節文化を発信する仕事をしています。その活動はボランティアのみなさんの力で運営されています。賛同される方はご参加ください。

きごさいの仕事

  • ネット歳時記「きごさい歳時記」
  • 山桜100万本植樹計画
  • 「きごさい(電子版)」の発行
  • きごさい全国小中学生俳句大会【募集要項】
    • これまでの受賞句

メニュー

  • top
  • デジタル句集
  • 入会申し込み
  • きごさいのスタッフ
  • 恋の句 今までの受賞句
  • お問合せ
  • 管理

リンク

  • カフェきごさい
  • 日本学校俳句研究会

きごさいの本

「きごさい」第17号購読可
きごさい
1,500円
2025年3月刊行


『大人も読みたい こども歳時記』(10刷)
長谷川櫂監修 季語と歳時記の会編著
小学館
1,600+税
2014年3月刊行


『花のテラスで Ⅱ』
福島光加
花神社
2300+税
2018年4月刊行


『花のテラスで』
福島光加
花神社
1,900+税
2014年9月刊行


「第14回全国小中学生俳句大会作品集」購読可
きごさい
500円
2025年3月刊行


「大震災をよむ」購読可
長谷川櫂選 きごさい
1,000円
2011年5月刊行


購読はお問合せからお申し込みください。振込口座をお知らせいたします。

↑