↓
 

きごさいBASE

NPO法人季語と歳時記の会のホームページ

カテゴリーアーカイブ: リレーエッセイ

投稿ナビゲーション

← 古い投稿
新しい投稿 →

大震災の俳句、短歌を!

きごさいBASE 投稿日:2011年3月13日 作成者: dvx223272011年3月13日

 東日本大震災の被災地、そして日本へのあなたの思いを俳句、短歌にしてお送りください。可能であれば被災された方々もぜひお願いします。右の「季語歳ブログ」で24時間、受け付けています。「季語歳ブログ」から「投稿」のページに入り、「季語歳ブログ」欄外右に記されたユーザー名とパスワードを入力すればだれでも入場できます。携帯からも「季語歳ブログ」に投稿できます。URLはhttp://kigosai.sub.jp/002/です。(季語歳事務局)

リレーエッセイ008 春を呼ぶ音  岩井善子

きごさいBASE 投稿日:2011年3月12日 作成者: dvx223272011年3月12日

 春は、大なべの蓋を床に落す音で始まる。
 賄い方の元気の良い声と庫裏に籠る煮炊きの蒸気、昆布出汁の香り、一升釜から香るご飯のにおい。彼岸の中日、寺はお斎の準備で大忙しだ。油揚げ蒟蒻などの煮物。薇と里芋ののっぺ、椎茸と青菜の胡桃和など、彼岸の法要のための精進料理が準備される。作り手もお参りする方も、雪の重圧から解かれた安堵感と開放感にあふれている。
 寺によっては涅槃図をかかげ、合わせて法要を営む。この時、お斎の膳に配られるのが彼岸団子。米粉に食紅で色をつけ一センチほどのお団子を作り蒸しあげる。白と薄紅、やわらかな緑色の小さなお団子を見ると、色彩の乏しかった昔の人にとっては、さぞ心弾む色だったろう。
 豊かなことも幸せだが、そればかりではないようだ。勢い余って鍋の蓋を落としても、またご愛嬌。その音は春を告げるシンバルのように寺中に響き渡る。(季語歳サポーター 写真=雙璧寺の彼岸のお斎膳)

「きごさい歌仙」にどうぞ

きごさいBASE 投稿日:2011年3月8日 作成者: dvx223272011年3月8日

 「きごさい歌仙」がはじまります。発句から挙句まで36句を約1か月で巻きます。 
 第1期参加者10人を募集します。希望者は申し込み欄から申し込んでください。定員達しだい締め切ります。参加が決定した人には口座番号をお知らせしますので、参加費12,000円をお振り込みください。振り込みを確認ししだい、パスワードをお知らせします。
 歌仙が巻き終わりましたら、参加者には歌仙を記録した小冊子をお送りします。参加者以外には1部1,000円でお分けします。なお「きごさい歌仙」の参加費はすべて「歳時記学」の発行費用となります。
 歌仙の経過は「きごさい歌仙」のページからどなたでもごらんになれます。

申し込み欄へ

リレーエッセイ007 五人囃子が怖い!   藤 英樹

きごさいBASE 投稿日:2011年2月20日 作成者: dvx223272011年2月20日

 正直に言うと、子どものころから雛人形は苦手だった。その表情になんとなく恐怖を感じたのだ。親戚の家などで雛の間に寝所が取られると、なかなか寝付けなかった。さすがに大人になったいまはそうでもないが、うっすらと苦手意識は残っている。
 先日、北鎌倉の「鎌倉古陶美術館」を訪ねた。北鎌倉駅を降りて円覚寺の少し先。歩くとみしみし音がする蔵のような建物で、毎年雛祭が近づくと所蔵の雛人形を展示している。団子のような丸顔の次郎左衛門雛、アルカイックな微笑をたたえる享保雛、目鼻立ちがくっきりとした古今雛や有職故実にのっとった有職雛もある。
 眺めていて、はたと気づいた。私が長年感じていた恐怖はどうやら、五人囃子に対してであった。能の太鼓、大鼓、小鼓、笛、謡を奏しながらも彼らは天皇、皇后への不測の事態に備えて刀を差し、目は笑っていない。油断なく周囲に注意を払っているように見えた。指を近づけようものならすかさず抜刀して切りかかる凄みを感じた。
 「そんな大げさな」と笑われる方、五人囃子を一度じっくりと眺めてみてください。(季語歳理事 写真=新潟県三条市今井邸の雛飾り)

リレーエッセイ006 チョコレートの食べ方 長谷川 櫂

きごさいBASE 投稿日:2011年2月8日 作成者: dvx223272011年2月8日

 虎屋ではマドレーヌは売らない。アンリ・シャルパンティエでは羊羹は売らない――というように和菓子と洋菓子の間には一線が引かれている。しかし、それほど厳密なものではない。なぜなら和菓子も起源はすべて中国。米も小豆も中国から伝わった。和、洋といったところで日本に伝わったのが早いか遅いかの差でしかないわけだ。
 さて、チョコレートはまぎれもなく洋菓子だが、最近、抜群においしい食べ方をみつけた。チョコレートを牛乳といっしょに電子レンジで溶かしてトーストに塗ってみてください。バレンタインデーに食べきれないほどチョコレートをもらう人はぜひお試しいただきたい。
 チョコレートと牛乳、それにもろもろの愛を電子レンジの高温の中でどろどろにするなんて残虐非道ではありますが、何とトーストだけでなく焼き餅(!)にはさめばもっとおいしい。はたしてこの「チョコ餅」が和菓子か洋菓子かなどという詮索はこのさい、どうかご無用に。(季語歳理事長、写真=バレンタインデーのチョコレート)

リレーエッセイ005 立春     西川遊歩

きごさいBASE 投稿日:2011年1月28日 作成者: dvx223272011年1月28日

 二十四節気の初めの節。太陽暦では2月4日ですが、旧暦では新年とほぼ同時に巡ってくるので、春の到来と旧正月を寿ぐ気分が「春立つ」には含まれています。
 先日、中国の三峡クルーズの船会社の呉さんに立春と旧正月について聞いたら、「立春のころはまだ寒いけれど、重慶でもその日から急に光が明るくなるような気がします。今年(2011年)は、春節が2月3日、立春が2月4日で、中国ではその前後1週間くらい正月休みになるので、買い物に来る中国人で銀座が溢れますね」。
 事典によれば禅寺では「立春大吉」と揮毫して門に貼る習慣(とくに曹洞宗)があると知り、坂内文應さん(季語歳・副理事長)の雙璧寺を思い出し、お尋ねしましたら「ありますよ!」のご返事。永平寺の偉いお坊さんの筆の「立春大吉」だそうです。新潟では、新年に檀家さんに年賀として配られて、立春に門前に掲げられます。文應師より一枚お札を頂戴し、私の部屋に貼り春を迎えることにいたしました。聞けば、寺は雪の中。微かな春の兆しを見つけるべく我がアンテナの感度にも心して。
 雨の中に立春大吉の光あり 高浜虚子

(季語歳副理事長、写真=雙璧寺のお札)

リレーエッセイ004 小正月      中野津久夫

きごさいBASE 投稿日:2011年1月8日 作成者: dvx223272011年1月8日

 私の住んでいる集落は、いまも小正月に五穀豊穣と安寧を求めて、「塞の神」を 作り続けている。
 塞の神づくりは、子供たちの各戸への藁集めからはじまる。男衆は寺山から孟宗竹を伐り出し、女衆は作る場所の雪ふみをする。その年に子供を持つ大人たちは、高さ三間余の円錐形の塞の神を半日かけて作り上げる。出来上がった「塞の神」は、雪原に青々とした竹の葉がそよいで立つ大きな藁の塔となる。夕星のひとつふたつも輝けば、その塔の美しさはたとえようもない。火入れは夕方である。
 正月行事は、大正月・小正月に分けられる。大正月は日の神、産土神に奉仕する心構えの禊が主であり、小正月は豊作祈願や女正月ともいうように、農耕生活に招福を祈るという気構えがあったのだと思われる。
 戦後、新暦の1月15日は、成人の日として国民の祝日であった。その祝日と小正月が相俟って、「塞の神」や、「繭玉」などの農耕文化の伝統行事は、各地で曲がりなりに継承されていた。しかし、決定的に衰退に拍車をかけたのは、2000年1月から導入されたハッピーマンデー制度によると言えるだろう。
 農業を守ると言いながら、我が国の農耕文化さえ、蔑ろにした為政者と、その導入を阻止できなかった文化人たちの責任は重いと言わざるを得ない。(季語歳理事、写真=どんど焼)

リレーエッセイ003 七種        坂内文應

きごさいBASE 投稿日:2011年1月2日 作成者: dvx223272011年1月2日

 「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」七つを、唱えてみると、一つ二つが迷子になってしまい、数えなおしてみる。まだ、春の七草のほうが身ほとりに近いものが多いせいか、食べるということがあるせいか、秋の七草よりも口に載せやすい。
 「七草籠」という柄の長い籠に寄せ植えにしたものなど、花屋さんの店先で見つけ、ついつい購い、食卓でしげしげと眺める時などに、こどものころ鶏を飼っていたことが思い出されてくるのである。
 寺の裏木戸を開けると柿の木が幾本もあり、その下を鶏小屋まで細い道が続き、卵をとってくるのは、こどものわたしの仕事であった。戦後の物流の悪い時代、鶏は、どの家でも飼われていたように思う。当時は山や畑の仕事をするおじいさんがおり、鶏の餌つくりも手伝ったものだ。なによりも砕かれた白くきらきらとした貝殻が不思議だった、それに、米ぬかや、緑の葉を刻んだものを混ぜ合わせるのだが、こどもにできる手伝いといえば、なずな、ごぎょう、はこべらなどを採ってくるくらいのものであった。摘み草の風流など感じるすべもなかったが、いま、一碗の粥の中の若草の色と香りをいただくとき、そのような事どもが湯気のなかから、ほの浮かんでくるのである。(季語歳副理事長、写真=七草籠)

リレーエッセイ002 正月無関心病   北側松太

きごさいBASE 投稿日:2010年12月26日 作成者: dvx223272010年12月26日

 正月といっても、普段とあまりかわらない。餅が嫌いなので雑煮は食べないし、めでたいといって、朝から酒を酌むこともない。正月飾りやお節は家人任せ、正月を迎える買い物には付き合わされるが、あれこれ口を出すことはない。年始の挨拶にも出かけなければ、こっちがそうだから近しい親類以外の年始客もめったに来ない。会う人ごとに新年の挨拶をするのも面倒なので、外にもでない。まるで正月無関心症候群。
 昔から、そんな風だったのかといえば、そうでもなく、子供のころは、暮の餅搗からはじまる正月のさまざまな行事に心を浮き立たせた。たぶん、就職した頃から、そうした世の中の動きに少しづつ無関心になり始めたようだ。というのも、正月も盆もほとんど仕事という職業を選んでしまった。人が楽しんでいるのにこっちは仕事、というひがみが、すこしづつ心を歪ませたのかもしれない。そんな職業とも五年前におさらばした。
 最近は、今まで見ることのなかった「紅白歌合戦」などをなんとなく見ているので、正月無関心病からいくらかは回復しつつあるのかもしれない。今年は、わが「季語歳」の発展を願って、越後一ノ宮のお弥彦様に、初詣でもと考えている。(季語歳理事、写真=初春の弥彦神社で)

リレーエッセイ001 クリスマスツリー    飛岡光枝

きごさいBASE 投稿日:2010年12月9日 作成者: dvx223272010年12月9日

 ある年のクリスマスをニューヨークで過ごした。ロックフェラーセンターの巨大なクリスマスツリーもすばらしかったが、何よりも心に残ったのは自然史博物館のツリー。飾りはすべて「ORIGAMI」の恐竜や動物たちでできていた。
 私の父がある冬、もみの木を背負って会社から帰ってきたことがあった。器用な父は材木で鉢を作り、そこにペンキで煉瓦を描いた。天辺には大きな星。だが父の予算はそこまで。すると、姉が折り紙を始めた。奴さんはサンタさんに、帆掛け船は橇に、風船はミラーボールに変身した。母が脱脂綿を薄く伸ばした雪を飾るとすてきなツリーが完成した。
  それから毎年、徐々に煌びやかな天使やトナカイなどの飾りが増えていき、折り紙の飾りはいつの間にか姿を消した。家庭でツリーを飾ることが珍しかったあの時代、父はどこで本物のもみの木を手に入れたのか。もう尋ねることすらできないが、今でも折り紙の奴さんを見ると父のツリーを思い出す。(季語歳理事、写真=群馬県で)

投稿ナビゲーション

← 古い投稿
新しい投稿 →

きごさい歳時記


「日本の暦」2026年版


今夜はご馳走

季節文化を発信

NPO法人「きごさい」(季語と歳時記の会)は、ネット歳時記「きごさい」を中心に季節文化を発信する仕事をしています。その活動はボランティアのみなさんの力で運営されています。賛同される方はご参加ください。

きごさいの仕事

  • ネット歳時記「きごさい歳時記」
  • 山桜100万本植樹計画
  • 「きごさい(電子版)」の発行
  • きごさい全国小中学生俳句大会【募集要項】
  • これまでの受賞句
  • きごさいのスタッフ

メニュー

  • top
  • デジタル句集
  • 入会申し込み
  • きごさいのスタッフ
  • 恋の句 今までの受賞句
  • お問合せ
  • 管理

リンク

  • カフェきごさい
  • 日本学校俳句研究会

きごさいの本


「きごさい」第18号購読可
きごさい
1,500円
2026年3月刊行

「きごさい」第17号購読可
きごさい
1,500円
2025年3月刊行


『大人も読みたい こども歳時記』(10刷)
長谷川櫂監修 季語と歳時記の会編著
小学館
1,600+税
2014年3月刊行


『花のテラスで Ⅱ』
福島光加
花神社
2300+税
2018年4月刊行


『花のテラスで』
福島光加
花神社
1,900+税
2014年9月刊行


「第14回全国小中学生俳句大会作品集」購読可
きごさい
500円
2025年3月刊行


「大震災をよむ」購読可
長谷川櫂選 きごさい
1,000円
2011年5月刊行


購読はお問合せからお申し込みください。振込口座をお知らせいたします。

↑